Le Déjeuner sur l’herbe(草上の昼食)という絵画について2分で説明している動画を紹介します。
タイトルは、Quèsaco – « Le déjeuner sur l’herbe », Edouard Manet (1863) 「草上の昼食」エドゥアール・マネ(1863)
Quèsacoは番組かシリーズの名前だと思います。
マネ(1832-1883)は、「近代絵画の父」と呼ばれているフランスの画家です。
Le Déjeuner sur l’herbe
2分27秒。
トランスクリプション
Qu’est-ce que c’est… oh bah elle est toute nue… oh c’est bizarre… Elle va prendre froid !
Elle passe une visite médicale dans la forêt ?
Mais non… Imaginez le tableau : on est en 1863. Napoléon III veut mettre la main sur le Mexique, Jules Verne publie Cinq semaines en ballon, la Croix Rouge voit le jour et la révolution industrielle bat son plein.
Bref : on tâtonne un peu sur la modernité. Contrairement à Édouard Manet, 31 ans et une folle envie d’être reconnu comme un des peintres majeurs du moment.
Et c’est le cas.
Regardez bien : une technique irréprochable, un sujet moderne, des dimensions respectables et une femme nue.
Pas de doute, Manet sait où il va.
Mais pas nous.
Des femmes nues, on en voit plein les toiles, mais ce sont des nymphes, des muses ou encore Vénus…
Là, c’est madame tout le monde qui pique-nique avec ses copains. En plus, au lieu d’être gênée, elle nous regarde droit dans les yeux, comme si c’est nous qui étions tout nus.
Alors qu’on va quand même rarement tout nu dans un musée.
Manet a fait les choses en grand, comme si c’était un sujet biblique ou mythologique.
Il faut dire qu’il s’est inspiré des tableaux fort sérieux traités par le Titien et Raphaël : question référence, difficile de faire plus classique.
Mais les deux types habillés comme vous et moi, enfin les vous et moi de l’époque, font entrer la peinture dans la modernité.
Et dire qu’il suffit d’une fille en tenue légère, voire en pas de tenue du tout, pour qu’on passe à côté de l’essentiel : un bouvreuil finement travaillé, une grenouille étonnamment bâclée, une baigneuse qui a un sérieux problème de perspective, et un éclairage qui ne colle pas du tout avec le décor ; d’où l’impression que l’artiste se moque un peu de nous avec son sujet classique traité d’une façon révolutionnaire.
Édouard Manet a gagné son pari : tout le monde parle de son tableau, et d’innombrables reprises, copies et imitations verront le jour après ce coup d’éclat qui a secoué son époque.
“Le Déjeuner sur l’herbe” est donné à l’État en 1906 et rejoindra les collections du musée d’Orsay à l’ouverture de celui-ci, en 1986.
☆トランスクリプションの引用元⇒Art et FLE : analyser et présenter une œuvre d’art jugée scandaleuse. | Enseigner le français avec TV5MONDE
草上の昼食・和訳
何だろう、あ、彼女は真っ裸だ。妙だね。冷えるよ。
森の中で、医者にかかってるとか?
いえ、違います。絵の世界を想像してみてください。今は1863年。ナポレオン三世はメキシコを手に入れようとし、ジュール・ヴェルヌは、「気球に乗って五週間」を出版し、赤十字が誕生し、産業革命がたけなわでした。
つまり、人々は近代性を模索していたのです。エトゥアール・マネとは違って。彼は31歳で、当時の主要な画家の1人として認められたいと切に願っていました。
実際、そうでした(=マネは偉大な画家でした)。
よく見てください。非の打ち所がない技術、現代的な主題、大きなサイズ、そして裸体の女性。
間違いなく、マネは自分がどこに向かっているかわかっていました。
でも私たち(絵を見ている人)はそうではありません。
裸体の女性はよく絵で見かけましたが、それは、ニンフや女神、ヴィーナスに限られていました。
この絵では、ふつうの女性が、男友達とピクニックをしています。しかも、恥ずかしがるどころか、私たちのほうをまっすぐ見ているのです。まるで、裸なのは、私たちのほうであるかのように。
裸で美術館に入るなんて、めったにないのに。
マネは、大きな仕事をしました。まるで、聖書や神話を題材にしたかのように。
彼は、ティツィアーノやラファエルが描いたとてもシリアスな絵に影響を受けたに違いありません。
参照するものとしては疑問が残ります。より古典的なものを描くのは難しいですから。
しかし、あなたと私のような、まあ、当時のあなたと私のような服を着た男性2人が、絵を現代的なものにしています。
しかも、薄着の少女1人がいれば十分なのに、全く服を着ていない人がいて、大事なことを見逃してしまうのです。
大事なこととは、細密に描かれたウソ、おどろくほど大雑把なカエル、遠近法に重大な問題のある水浴びをしている人、全く場面に合わない光の使い方などです。
アーティストが、少しばかり私たちをからかっている印象もあります。クラシックな題材を、革新的な方法で表現することによって。
エドゥアール・マネは、賭けに勝ちました。時代を揺さぶる一撃であるこの絵が世に出ると、誰もがこの絵について語り、数え切れないほどの複製や模倣が生まれました。
「草上の昼食」は、1906年に国に寄贈され、1986年にオルセー美術館がオープンしたとき、そのコレクションに加えられました。
単語メモ
tâtonner 手探りする、暗中模索する
alors que + ind. ~なのに
biblique 聖書の
Titien ティツィアーノ(1490頃~1576)イタリアの画家
traité (題材などが)取り扱われた
dire que + ind. (驚き、憤慨、動揺を表して)考えてもみたまえ、~というのに
Dire qu’il est onze heures et qu’il n’est pas encore rentré. 11時だというのに、彼はまだ戻って来ない。
passer à côté de qn/qc ~のそばを通る;~からはずれる、惜しいところで~を逃す
un bouvreuil ウソ(アトリ科の鳥)
bâcler ~をぞんざいに片付ける(話)
un éclairage 照明
草上の昼食・関連動画
Manet, Le Déjeuner sur l’herbe
英語による解説ですが、とてもわかりやすいです。Quèsacoで、簡単にふれている点をより詳しく解説しています。
6分13秒。
この時代、絵の中に裸の女性が出てきたら、それは神話や聖書の中に出てくる女性と決まっていましたが、この絵では、ふつうの人が外で裸になっていたので、これがとても物議をかもしました。
しかも、この絵は、クラシックな題材を使って、そういう手法を使いつつも、当時の絵画のルールを無視している部分がたくさんあるので、展覧会(サロン)には入選せず、落選展でも、いろいろ非難されました。
まあ、革新的な作品とはそのそういうものですね。
今ではとても有名な絵です。
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マネの絵は視線が交わってないから不思議だとか言われることがありますが、私にはとても親しみやすい絵に見えます。
たぶん、古典的な手法を引用しながら描いているからだと思います。
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