フランスダイレクトスクールの動画教材、「不思議の国のFrance」第47話の受講メモです。
今回は、久しぶりにモロッコ出身のディノさんが登場。といっても、撮影は以前のエピソードと同じ時にしているはずです。
ディノさんが近所のなじみのバーに案内してくれました。このお店の名前は Au clair de Lune 有名な童謡のAu clair de la lune からつけた名前のようです。「月」に冠詞がないのですが。
clair de lune は「月光」という意味です。de la lune だと「月の光」。どっちも同じ意味に思えますが、たぶん clair de lune は、clair(光)のほうに、フォーカスしていて、ある種の光であり、calir de la lune というと、光も月も同じくらいの 力点が置かれているのではないだろうか、と思っています(間違っているかもしれません)。
さて、ディノさんはお酒が飲めないのに、この「バー月光」の常連なんだそうです。たまにいますね。お酒は飲まないけど、みんなとわいわい騒ぐのが好きな人。
インタビュアーは、このバーは日曜は閉まってるのか、とか、閉店は何時だ、どんな食べ物があるんだ、などと聞いていましたが、私としては、飲酒しないディノさんは、ここにやってきていったい何を飲んでいるのか聞いてほしかったです。
今回のメニュー
●3つのキーフレーズ
●きょうの文法:tout のまとめ
すぐに使えるフランス語。3つのキーフレーズ
もしよかったら来ない?
バーの店員さん(?)との会話
あとでレイエ・バーというところに行くのか、と聞かれたディノさんの返事。
En fait, on va peut-être passer ce soir. Il y a une open mic, si ça te dit.
実は、今夜行くつもりなんだ。オープン・マイクがあるから、もしよかったら来ない?
オープンマイクというのは、そこにいる人が誰でも歌えるイベントのようです。似たようなのにジャムセッションがあります。
この文のポイントは
si ça te dit. もしよかったら。ひかえめに軽くおさそいをする表現です。もちろん、si ça vous dit. も言えます。
このdireは「気にいる、興味をそそる」という意味。
Est-ce que cela vous dit ? (何かを提案して)いかがですか?
Ça vous dit d’aller au concert demain ? 明日コンサートに行く気はありますか?
Ce genre de femmes ne me dit rien. こういうタイプの女性には全く興味がありません。
知り合える
Il y a les gens du quartier, les jeunes du quartier viennent ici, donc, presque tous les soirs, on rencontre quelqu’un de nouveau,tous les soirs on fait des rencontres.
地元の若者が、毎晩のようにたくさんやってきます。毎晩、新しい人に出会って、知り合いになるんです。
ポイントは、「知り合う」 を動詞と名詞で言い表しているところ。
on rencontre quelqu’un de nouveau. 初対面の人に会う。 動詞 rencontrer
on fait des rencontres. 知り合いになる 名詞 rencontre
faire la rencontre de qn ~と知り合いになる
リラックスできる
C’est très convivial. C’est un bar convivial et décontracté.
和気あいあいですよ。なごやかな雰囲気でリラックスできるバーなんです。
convivial は ともに飲んだり食べたりするのを楽しむ、という意味の形容詞。フランス人は、convivialité (コンヴィヴィアリテ 飲食して交流し楽しむこと)が好きな国民であり、大事にしている、と以前ラジオ講座で聞きました。
décontracté くつろいだ 動詞 décontracter の過去分詞より
Restez décontracté. 楽にしてください。
きょうの文法:tout / toute / tous / toutesのまとめ その2
tout は短い単語ですが、形容詞、名詞、代名詞、副詞になります。動詞以外の品詞にはすべてなってしまうのですね。
形容詞、代名詞になったときは、当然ながら性数一致があります。しかし、性数一致しないときもあります。その点を解説で聞きましたのでまとめておきます。
とはいえ、tout はすごくたくさん用法があり、あまり深くやろうとすると、泥沼にはまってしまうので、ごく代表的な例だけ書いておきます。
副詞のtout(たいていこの形だが、toute,toutesも出現しうる)
Elles est tout étonnée. 彼女はとても驚いている。
副詞のtout は(原則として)toutという形です。意味は、「全く」「とても」とその副詞が修飾しているもの(形容詞、過去分詞、副詞)の意味を強めています。
だから、文章から副詞の tout は取ってしまっても、本質的な意味は変わりません。
子音か有音のhで始まる女性形容詞の前では、性数一致があります。
Cet une idée toute nouvelle. それは全く新しい考えです。
形容詞 tout, toute, tous, toutes
●単数 tout/toute/tous + le/la/les + 名詞 ~全体の、全部の
Il a plu tout la journée. 1日中雨降りでした。
tout + le/toute + la 名詞 は「全部の、全体の」という意味。強調を表すこともあり。
複数 tous les + 名詞 も、すべての~という意味でほぼ同じ意味です。
Tous les magazins sont fermés. 店は全部閉まっている。
~ごとに、という意味もあります。
tous les deux jours 1日おきに(2日ごとに)
●tout / toute + 名詞 は それぞれの(chaque), どんな~でも(n’importe quel )
Tout homme peut se tromper. どんな人間もミスはします。
複数形もたまにあります。
tous sortes 全種類
de tous côtés いたるところに
名詞 le tout 全部、全体
Prenez le tout. それ全部取ってください。
代名詞 tout, tous, toutes
単数形 tout は一般に物をさし、「すべて、すべてのもの」。代名詞のときは、女性形の単数は出てきません。
Tout va bien. すべて順調だ。
複数形 tous(発音はトゥス), toutes は、「すべての人、みんな」
Tous cherchent le bonheur. みんな幸せを探し求めている。
このほかにもまだたくさん用法があります。辞書をひいてみると、tout のところはすごくだらだらと長いはずです。
tout とその仲間が出てきたら、いちいち用法を調べてなじんでいくしかありません。
tout についてはこちらにもまとめを書いています⇒フランス人は恋愛関係を解消しても友だちでいられる?
tout のまとめをきっちり書こうとしたのですが、辞書や参考書にあまりも用法があるので、すぐに挫折しました。
単数、複数で微妙に意味が変わるんですよね。もう少し理解が深まりましたら、またまとめに挑戦したいと思います。
それでは、次回の「不思議の国のFrance」の記事をお楽しみに。
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