昭和のペンギンが、平成21年にフランス語開始。インターネットがあるから家でも勉強できるよ。あなたも一緒にどうですか?

menu

フランス語の扉を開こう~ペンギンと

メタメッセージをどう訳すか?

ノート

翻訳者養成プロジェクトの第6回の授業を聞きました。

今回とりあげられている課題はあなたのすぐそばにいる偉大な哲学者で書いた「翻訳者企画会議」で選ばれた本です。

これね↓

説明はアマゾンフランスで⇒Harcèlement et brimades entre élèves – La face cachée de la violence scolaire

この本のテーマはいじめです。フランスの学校におけるいじめという現象を分析し、解決策を考えています。

いじめは先進国における共通の問題ですね。以前子ども新聞でいじめの記事を読み和訳を書いたことがあります。⇒いじめに立ち向かうこと

もとの記事にそえられていた、政府のいじめ防止キャンペーンの3つの動画がとてもリアルで、かなりこたえました。いじめの再現ドラマ風のビデオなのですが、現実はもっとひどいのですよね。

私の記事にはこの動画も貼ってありので、興味のある方はごらんください。

さて、この課題ではこの本の結論の部分を読みました。

6回目の講義で取り上げられた内容を自分の控えに項目だけ箇条書きしておきます。

・抽象動詞
・名詞 de + 無冠詞名詞
・中世代名詞のle
・形容詞と意味上の主語
・複合過去と説明
・意志の未来形の処理

単語:ignorer, d’ailleurs,en vain, moindre など。

授業は1時間6分でした。

今回の解説の一番大きなトピックの「複合過去と説明」について書いてみます。

フランス語の時制を二つのグループに分けることができるのです。すなわち

・「説明」の時制:現在形、未来形、複合過去形
・「物語」の時制:半過去形、単純過去、大過去

説明の時制は、話し手が聞き手のリアクション(聞き手にしてもらいたいことや、聞き手に持たせたい感情)を意識して語っている時制です。これに対して物語の時制は、おもに過去のできごとを、淡々と語っている時制です。

説明の時制を読んだり聞いたりすると、聞き手は緊張する、と解説のpdfに書いてありました。

それは

自分が需要するメッセージの中に、話し手自身の態度、意見、あるいは気配りのようなものを感じ取るから

なのです。

訳すとき難しいのは「説明」の時制のほうですね。

これは受け手の側から言うと、話者の発しているメッセージが自分にとって、リアルに響くということです。

これが翻訳にどうかかわってくるのでしょうか?

時制別に考えてみました。

【現在形】
日本語にはアスペクトがたくさんあるで書いたようにアスペクトを考慮して訳す。

【未来形】
意志が含まれているから、誰のどういった意志があらわれているのかを汲み取って意志として訳す。

私の思うこのときの工夫:
1.何でもかんでも「~でしょう」と訳さない。
2.原文のフランス語の主語が「私」でない場合は、日本語では「私」を主語として訳す。
(フランス語では抽象名詞など、物が主語になっていたり、tu/vous(あなた)が主語になっているのに、実は話し手(つまり私)の意志が反映されている文章が多いです。

例 Vous aurez affaire à moi.

直訳:あなたは私を的にまわしますよ。
日本語らしい訳:私が相手になりますよ。

【複合過去形】
過去形と現在形を転換して訳す。

例)状況 夫が出かけている時に、自宅で夫あての電話を受けた妻の応答

Il est sorti.

これは複合過去形なので直訳は「彼は出かけました」ですが、文脈を考えると「夫は今でかけています。」と現在形で訳したほうがよいのです。

というのも、妻がこのメッセージで本当に伝えたいことは「夫はいないから電話に出られません」ということだからです。先生はこれをメタメッセージと言われました。

「電話に出られない」というメッセージは過去形じゃありませんよね? だからここの訳は、「夫は今出かけています」という現在形のほうがふさわしいのです。

言われてみれば、「彼は出かけました。」ってすごいそっけないですね。

このように、「複合過去形」は説明の時制なので、形は過去形でも、メタメッセージが現在のことであれば、それをくみとって訳すと日本語は現在形になるのです。

文法編、読解編などでいつも「複合過去形」は現在のことを表しているということは聞いていたので、この説明はよくわかりました。でも、今回の課題のように、構文や語彙が難しく、内容が抽象的だと、うまく訳すのは難しいです。

***************************************************

「メタメッセージ」は扱われる場においては、いろいろな定義があるでしょうが、辞書では

あるメッセージがもっている本来の意味をこえて、別のみかた・立場からの意味を与えるメッセージ

とあります。ひじょうにわかりにくい定義ですが、メッセージは発信者と受け手で絶対ずれがありますから、こういうあいまいな定義になっているのでしょう。

よく「そんなつもりで言ったんじゃないのに」と聞きますよね。

たとえば、お母さんが、いつも子どもに怖い顔で、口やかましく、「手を洗ったの?」「早く宿題やりなさい」「テレビは30分だけよ」などと矢継ぎ早に命令ばかりしていると、子どもの受けるメタメッセージは「おまえはダメな子だね」というものになるわけです。

こういうメッセージを発信している側のお母さんの本当の気持ちは、本人が意識してなくても「あんたはほんとにしょうもない」とうことなのでしょうか?

自分が意識していないメッセージを発していることもあるかもしれませんね。

語り手の意図を考えることがとても興味深かったので、今回の記事は思わず長くなってしまいました。

***************************************************
過去五回の講義メモはこちらです。
総合力の試される翻訳は一つの作品
フランス語の翻訳力をつけるには~オススメの勉強法
鳥の目になろう~翻訳のコツ
日本語にはアスペクトがたくさんある
『幸せを感じる力』を覚えていますか?
***************************************************



  1. 完全にLINKしました。
    大変参考になりましたし、興味深いですね。
    これからも楽しみにしています。

      • フランス語愛好家
      • 2013年 5月 12日

      Mamiさん、コメントありがとうございました。
      長い記事を読んでいただきありがとうございます。
      これからも、更新がんばります。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

お気に入りに登録してね☆

◆お気に入り登録は Ctrl+D

◆ツイターで更新情報、フランス語の表現などつぶやいてます。
◆つぶやきのログはこちら ⇒pen(@mlle_pen) - Twilog
◆Feedlyでフィードをとって読むと何かと便利↓↓penも愛用中
follow us in feedly

逆アクセスランキング☆彡

毎月1日にリセットします
どなたもふるってご参加を!
2以上のアクセスから参加できます(^O^)/
アクセスランキング

アーカイブ

このブログの運営者

運営者こんにちは。フランス語愛好家のpenと申します。 フランス語を自宅で学習して正味3年8ヶ月です。おもにインターネットの講座とラジオ講座(ストリーミング放送)を利用してます。学習するにつれて自分の世界がどんどん広がってきました。
このブログには日々の学習や、フランス語について書いています。コツコツ謙虚に学んでいきたいです。もう少し詳しい自己紹介はこちら⇒penはこんな人
プライバシーポリシー・免責事項・著作権

お問い合わせはこちら

お問い合わせはこちらからどうぞ
封筒
⇒お問い合わせフォームへ

お気軽に^^