苦手だと思っている人も多いフランス語の数字。毎週1つずつチェックしています。
今回は12です。
数字 «12»
12 は douze です。
ou はこれ2つセットで「ウ」という読みです(複母音字と呼ばれています)。
発音はこちらで確認してください。
★発音について
やはり複母音字で、「ウ」と読むものがもう2つあります。
eu, œu です。
カタカナで書くと「ウ」ですが違う音。
ou は強い音。唇をしっかりつきだして発音。
eu は弱い音。少し「エ」が入っている感じ。
deux (2) と douze (12)はリエゾンしたとき、ともにドゥーズとなり、日本人学習者には紛らわしいものです。
リエゾンがわからない方は、前回の記事で説明しています⇒11(オーンズ)
たとえば 2 euros(2ユーロ)と 12 euros(12ユーロ)とか。
聞き分け練習用の動画を貼っておきますね。
ぼーっと聞いているとみんな同じに聞こえます^^;
発音記号は
deux ø
douze u
発音は口の形と舌の位置、息をどこに通すかといった物理的な現象を確認し、練習すると、自分もそれと近い音が出せるようになります。
自分がその音を出せれば、聞き取れるようになると言われています(でもRは出せなくても、だいたいLとの違いがわかるけど)。
しかし、その言語のネイティブの子どもはそんな理屈を知らなくても、周囲の人と同じ音が出せるようになるのですよね。考えてみると不思議です。
もっと練習したい方は、このようなページを利用するといいでしょう。
⇒フランス語 発音モジュール 理論編 > 4-1-2-1章 p.1
⇒フランス語 発音モジュール 理論編 > 4-1-3-1章 p.1
英語話者へのアドバイスとして、
douze は food のウーに近く、
deux ø は bird の アー(カタカナで書くと違いますが)に近い、というのもネットで見ました。
こちらの記事も2と12の発音について書いています。
⇒パリのカフェでおしゃべり~「虎と小鳥のフランス日記」第150話 ここでは「2年」と「12年」が出てきます。
日本語のウは、唇をあまり前に突き出さない発音なので、OUを見たら、唇を突き出すクセをつけるといいかもしれません。
語源と派生語
語源はラテン語のduodecim ←duo (2)+decem(10)
派生語
douzaine 1ダース、およそ12
douzième 12番めの、12分の1
映画 «Les Douze travaux d’Astérix»
douze がタイトルに入っている歌をご紹介します。
Les Douze travaux d’Astérix
『アステリックスの12のしごと』
フランスでとても人気のあるコミックスの映画化。
1976年の作品です。
アステリックスは、古代ローマ時代のガリア人です。
こちらはテレビで放映したときの予告編です。
最初と最後でタイトルを言っています。
アステリックスが住んでいる村は、シーザーがほとんど征服したガリア地方で唯一、抵抗を続けています。
この村はローマ兵と戦うとき、いつも勝利します。というのも、村のお坊さんが秘密の薬を調合し、それをアステリクスが飲むと絶大なるパワーが出るからです。
この漫画はフランスのみならず、ヨーロッパなどでも大変よく知られています。
ただし、自国に豊かなコミックス文化のあるアメリカと日本をのぞいて。
原作の漫画のストーリーを書いているのは、プチ・ニコラを書いている、ルネ・ゴシニー(René Goscinny)、漫画はアルベルト・ユデルゾ(Albert Uderzo)です。
★アステリックス関連記事もどうぞ
⇒フランスを代表する漫画、アステリックスの人気の秘密
⇒映画『プチ・ニコラの夏休み』がフランスで公開 後編 作者のゴシニーについて。
⇒ママはどんな字でも解読できるの~CMのフランス語子どもがアステリックスの名前を口にします。
douze を使った表現、文章
Trois fois quatre font douze.
4かける3は12
les Douze
キリストの12使徒
les douze mois de l’année
一年の12ヶ月
★この続きはこちらから⇒フランス語の数字【第15回】~13(トレーズ)
★このシリーズを最初から読む方はこちらからどうぞ⇒フランス語の数字【第1回】~0(ゼロ)
私は勉強していませんが、発音をきわめたい人は、音声学を学ぶとよい、と言われます。
2と12で迷ったら、指を使うか、筆談、あるいはレジの数字をじっと見るなど、音以外の情報を使えばいいと思うので。
たとえば、日本語でも4時と5時は似ているから、電話で聞き間違えることありますよね。時間と金額は、反復して要確認ですね。
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