60年代に大活躍したフランスの女性歌手、フランス・ギャルが2018年1月7日、ガンで亡くなりました。
彼女の死を伝えるニュース、それからモンマルトルに埋葬されたことを伝えるニュースをEuronewsから紹介します。
フランス・ギャル、天国に旅立つ
1分12秒
France Gall a rejoint le paradis blanc
France Gall est morte ce matin à Paris.
La chanteuse française a succombé à un cancer contre lequel elle luttait depuis deux ans.
La “lolita française”, comme l’appelait Serge Gainsbourg, a bercé des générations avec sa voix à la fois douce et écorchée depuis les années 60.
C’est Serge Gainsbourg qui lui avait permis de s’offrir son premier succès à l’Eurovision, qu’elle remporte avec “poupée de cire, poupée de son”, en 1965.
Mais France Gall issue d’une famille de musiciens, a déjà de nombreux artistes qui écrivent pour elle. Et l’un d’eux, Michel Berger, sera aussi son grand amour, jusqu’à la mort du chanteur-compositeur, victime d’une crise cardiaque en 1992.
フランス・ギャルが今朝、パリで亡くなりました。
死因は、過去2年、闘病していたガンです。
セルジュ・ゲンズブールが、「フランスのロリータ」と呼んだギャルは、甘くて繊細な歌声で、60年代から大衆を魅了してきました。
ギャルが、ユーロビジョンコンテストで最初の成功を収めたのは、セルジュ・ゲンズブールのおかげです。彼女は彼が作った「夢見るシャンソン人形(poupée de cire, poupée de son)で優勝しました。
フランス・ギャルは音楽一家の出身で、たくさんの作家が彼女のために曲を書いていました。
そのうちの1人、ミシェル・ベルジュは彼女の夫でもあります。歌手であり作曲家であったベルジュは1992年に、心臓発作で亡くなっています。
元記事 → France Gall a rejoint le paradis blanc | Euronews
☆多少意訳しています。
歌手、フランス・ギャル、パリに埋葬される
La chanteuse France Gall inhumée à Paris
28秒
France Gall repose désormais aux cotés de son mari Michel Berger et de leur fille Pauline dans le cimetière de Montmartre.
La chanteuse française a été inhumée vendredi dans la plus stricte intimité comme le souhaitait sa famille.
La star est décédée dimanche dernier à l’âge de 70 ans des suites d’un cancer du sein.
Pendant deux jours, ses fans ont pu se recueillir devant son cercueil au funérarium de Nanterre, un dernier hommage à la chanteuse, qualifiée de “femme toute simple”.
フランス・ギャルは、今後は、モンマルトル墓地で、夫、ミシェル・ベルジュと娘のポーリーヌの隣に眠ります。
フランスの歌手、ギャルは、先週の日曜に70歳で乳がんのために亡くなりました。
2日に渡って、ギャルのファンはナンテール葬儀参列者控室で、彼女の棺の前で黙想することができました。彼女への最後のオマージュは、「全く飾らない女性(femme toute simple)」というものです。
元記事 → La chanteuse France Gall inhumée à Paris | Euronews
多少意訳しています。
単語メモ
paradis blanc 白い天国。フランス・ギャルの夫、ミシェル・ベルジュ(Michel Berger)のヒット曲のタイトル。
France Gall a rejoint le paradis blanc とは、先に天国に旅立ったベルジュに再会した、ということです。
écorche 傷つきやすい、ぴりっとした écorcher(動物などの皮をはぐ) という動詞の過去分詞からできた形容詞です。ただ甘いだけでなく、繊細さもあった声、ということでしょうか。
remporter 持ち帰る、持ち去る;獲得する、持ち去る
crise cardiaque 心臓の発作
inhumer 埋葬する
reposer 眠る
se recueillir (敬虔な)思いにふける、瞑想する、思いを凝らす
cercueil 棺(ひつぎ)
funérarium 葬儀参列者控室
関連動画
フランス・ギャル(1947-2018)のキャリアを振り返っているBFMTVのクリップ。3分30秒。
フランス・ギャルとミシェル・ベルジュには子どもが2人いて、長女のPauline (ポリーヌ)は、1997年に、19歳で亡くなっています。
cystic fibrosis (嚢胞性線維症;のうほうせいせんいしょうCF症)という難病のせいです。
生まれてすぐに、この病気にかかっているとわかったのですが、ギャルとベルジュは医学が進歩して、そのうち効果的な治療法が見つかるかもしれない、という望みをもっていました。
娘が病気にかかっていたことは、マスコミには知らされていませんでしたが、21世紀になって、フランス・ギャルがこの病気で亡くなった娘のことをテレビのドキュメンタリーで語っています。
もう1人の子どもは男性で音楽プロデューサーになっています。
ギャル自身は1993年に乳がんにかかり、そのときは完治した、と言われていましたが、再発してしまったのでしょうね。
1990年代半ばからは、芸能界はほぼ引退状態で、治療しつつ、熱心にチャリティ活動をしていました。
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ギャルのプロフィールはこちらに詳しく書いています⇒おしゃまな初恋:フランス・ギャル~歌と訳詞、フランス・ギャルの詳しいプロフィールつき
Laisse tomber les filles~フランス・ギャル(娘たちにかまわないで)歌と訳詞
ミシェル・ベルジュはギャルに出会う前にベロニク・サンソンとつきあっていました⇒歌と訳詞:Amoureuse(恋人)ヴェロニク・サンソン
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70歳はまだ若いので残念ですね。
フランス・ギャルは60年代はアイドルとして、とても華やかな世界にいました。
しかし、60年代終わりから70年代始めは、アイドル歌手としては人気が落ち、アイドルから大人の歌手に以降するのに苦労していました。
その後、ミシェル・ベルジュと出会ってから、音楽性の幅を広げ、ミュージカルに出たりします。
彼とは結婚もして幸せだったのですが、一緒になって数年後に生まれた長女は難病で、ご主人は若くして急に亡くなり、翌年、自分のガンが見つかるといったつらい体験が続きました。
ご冥福をお祈りします。
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