新学期

フレンチポップスの訳詞

「新学期」~フランス・ギャル(歌と訳詞)

フランスでは9月が新学期。新学期は、 la rentrée です。

新学期が待ち遠しいという、フランス・ギャルの1966年の歌をご紹介します。

タイトルは«Le temps de la rentrée» 新学期の時

この曲、邦題は『恋の家路』です。最近の彼女のアンソロジーでは、恋の家路(新学期)というクレジットになっていますが。

たぶん rentrée を「帰ること、戻ること」と解釈して、「家路」としたのでしょうね。歌詞をよく読めば、「新学期」とわかるのですけど。



Le temps de la rentrée 新学期の季節

ちょっとベンチャーズ風の日本人好みの曲だと思います。

それでは訳詞に挑戦!

Moi j’aimerai longtemps
Lorsque reviens le temps
Le temps de la rentrée

私、私はずっと
新学期が来るのを
待ちこがれてるわ

Les vacances et la vie
Nous avais séparés
Je vais te retrouver

ヴァカンスや日々の暮しのせいで
離れていたけど
またあなたに会える

私、私はいつも
恋人に会える新学期を
待ちこがれてるわ

新学期にはまた
夏の大空に
飛び立ったキスをする

岩山でも
陽の当たる海岸でも
新学期に会える
あなたのことしか
考えていなかった

あなたは、
カナリア諸島に旅立ち、
私は、サン・トロペのそば

そんなヴァカンスも終わり
ずっと終わらないかのようだったけど
とうとう終わったの

指折り数えてた
離れ離れになっている
残り時間を

特に雨の日には
神さまは知っていたの
失われた楽園に
雨が降っていることを

キスをしながら、あなたに繰り返す
ねえ、あなたなしのヴァカンスなんて
ありえないわ

もう秋風が吹き
葉っぱはカサカサ音をたてる
私はあなたのそばへ

そして冬が来たら
もう何も私の邪魔をできっこないわ
あなたの腕の中であたたかい私に

人が私をバカにしても
みんなが夏の終わりを
嫌いだとしても

私、私はいつも
恋人に会える新学期を
待ちこがれてるの

※歌詞はこちらを参照しました⇒Paroles France Gall Le Temps De La Rentrée lyrics – clip en parole

単語メモ

redonner 再び与える、取り戻させる

Îles Canaries カナリア諸島

compter sur mes doigts 指折り数える

redis < redire 繰り返して言う

frissonnent < frissonner 物が震える、かすかな音をたてる 

rapprocher 近づける、近寄せる



無生物主語

名詞が主語になっているところなど、動詞表現にしています。

特に歌詞全体に、ヴァカンスが二人を離れさせた、新学期が二人をまた一緒にさせる、という構文が出てきます。

「ヴァカンス」と「新学期」「秋風やカサカサいう葉っぱ(つまり季節の移り変わり)」が主語で、自分や、彼、二人が目的語になっているわけです。

こういう無生物主語はフランス語(あるいは西洋語)ではよくありますね。日本語では特定の表現でしか使いませんが。

参考⇒名詞構文と名詞化のコツ

無生物主語の箇所の例をあげます。

Les vacances et la vie
Nous avais séparés

ヴァカンスと生活が私たちを別れさせていた⇒ヴァカンスや日々の暮しのせいで離れていたけど

また、

Déjà le vent d’automne
Les feuilles qui frissonnent
Me rapprochent de toi

すでに秋風とカサカサする葉っぱが私をあなたのそばに近づける⇒もう秋風が吹き葉っぱはカサカサ音をたてる 私はあなたのそばへ

こんなふうに意訳しています。

この曲はフランスで1966年10月に発売された«Baby Pop»というアルバムに入っています。

ほかのフランス・ギャルの曲はこちら
すてきな王子様

娘たちにかまわないで

夢見るシャンソン人形:フランス・ギャル(歌と訳詞)

おしゃまな初恋:フランス・ギャル~歌と訳詞、フランス・ギャルの詳しいプロフィールつき

いかがでしたか?

『恋の家路』というとキャロル・キングの«Home Again»という歌の邦題なのですが、これもさほど「恋」じゃないし、ましてや『家路』でもありません。

歌詞に、「故郷であなたが一人でいてくれるといいけど」、とは歌ってますけど。

なんでもかんでも「恋の~」とするのはやめてほしいですね^^; 最近は原題をそのままカタカナにして、これはこれで、なんか意味がよくわからない場合も多いですが。






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