毎年6月21日(夏至の日)に、フランスでは、音楽祭(Fête de la musique)が行われます。
新型コロナウィルスの感染が懸念される今年は規模を小さくして行われました。
今年はこんな感じになります、と伝えている1分20秒のニュースクリップを紹介します。
タイトルは、Fête de la musique : comment va se dérouler l’édition 2020 ?(2020年の音楽祭はどのように行われるか?)
単語がわかれば、そんなに難しいニュースではありません。
2020年の音楽祭
フランス語の字幕を表示させることができます。
動画を見られないときは、iliniでごらんください⇒Ilini | 2020: An unusual Fête de la Musique
トランスクリプション
Cette année, on ne verra pas cela dans la cour de l’Élysée, aucun grand rassemblement n’ayant été autorisé en raison de la crise du coronavirus.
Une Fête de la Musique en mode mineur donc, mais une fête malgré tout.
Le ministère de la Culture annonce sur son site : “la Fête de la Musique sera différente, solidaire et numérique”.
Solidaire, avec des concerts réservés aux patients et au personnel soignant, organisés notamment dans les hôpitaux des Hauts-de-France, du Grand-Est et en Île-de-France.
Les rassemblements de plus de 10 personnes étant toujours interdits sur la voie publique, les concerts spontanés ne sont pas autorisés.
Une dérogation est cependant possible si les organisateurs sont en mesure de garantir le respect des contraintes sanitaires.
Cette année, la Fête de la Musique sera aussi numérique, avec par exemple ce concert totalement inédit proposé par Jean-Michel Jarre.
– Il s’agit d’une première mondiale, je serai moi, via mon avatar, dans un univers virtuel, où je vais jouer en direct, devant un public, qui va pouvoir réagir en temps réel.
Enfin, la chanson de Véronique Sanson, “Ma drôle de vie”, sera un peu l’hymne de cette fête version 2020.
A 20h ce dimanche, tout le monde est invité à chanter sur son balcon, dans son jardin, ou sur les réseaux sociaux.
Pour ceux qui veulent s’entraîner, un tutoriel est accessible sur le site du ministère de la culture.
和訳
今年は、エリゼ宮の庭で、こんな様子は見られません。コロナ禍のため、大きな集まりは許可されていません。
だから、音楽祭は規模を縮小して行われますが、それでもお祭りには変わりありません。
文化省は、サイトで、「音楽祭はいつもと違い、連帯し、デジタルになります」とアナウンスしました。
連帯とは、患者と医療従事者向けのコンサートです。オー=ド=フランス地域圏、グラン・テスト地域圏、イル=ド=フランス地域圏などの病院で行われます。
公道では、10人以上の集まりは、現在も禁止されており、即興のコンサートは許可されていません。
主催者が、衛生上の決まりにしたがってちゃんと措置をとれば、例外も認められます。
今年の音楽祭は、オンライン上でも行われます。たとえば、ジャン・ミッシェル・ジャールの提供するまったく前例のないコンサートがあります。
「世界初です。私のアバターが、ヴァーチャルな世界で、皆さんの前でライブをします。聴衆はリアルタイムで反応できます」。
ヴェロニク・サンソンの歌である、”Ma drôle de vie”が、2020年版の音楽祭の讃歌のように使われます。
日曜の午後8時、誰でも、バルコニーや、庭、SNSでこの歌を歌うことができます(←歌うよう誘われています)。
練習をしたい人は、文化省のサイトにあるチュートリアルにアクセスできます。
単語メモ
en mode mineur ひっそりとしたモードで en mineur ひっそりと
réservé 予約された、専用の
une voie publique 公道 <=> une voie privée
une dérogation 例外
une contrainte 強制、決まり
mesure de + 無冠詞名詞 ~の措置
inédit 前代未聞の
en direct 生放送の、生中継の
en temps réel リアルタイムで
単純未来形
音楽祭が始まる前のニュースなので、単純未来形と現在形が使われています。
単純未来は、その名のとおりこれから起こることを話すとき使う時制です。
On ne verra pas (voir)
la Fête de la Musique sera (être)
je serai (être)
la chanson de … sera (être)
復習をしたい人はこちら⇒「まいにちフランス語」36:L58 単純未来その1
aller + 現在形 という形の近接未来もあります。
je vais jouer
qui va pouvoir
プチ文法:現在分詞
n’ayant été autrisé は、現在分詞の複合形の受動態で、理由を付け加えています。
主節より前の時制を表したいとき、複合形にします。意味は、「大きな集まりは許可されなかったから」となります。
現在分詞とは?⇒「まいにちフランス語」42:L64 現在分詞とジェロンディフ
現在分詞を使っているところがもう1つあり、
Les rassemblements de … étant toujours interdits
これは、ふつうの現在分詞の受動態で、やはり理由を伝えています。
関連ニュース
例年に比べると人出は少なかったと思いますが、このニュースによると、大勢の人が集まった場所もありました。
1分34秒。
フランス人は何かにつけて集まるのが好きですね
だからこの春、感染者がたくさん出た、と私は思うわけですが、マクロン大統領は勝利宣言をしていました。「フランス人としてはよくがんばった」という意味でしょうか。
■音楽祭に関する過去記事もどうぞ。
パリの音楽祭(2012年)~「虎と小鳥のフランス日記」第58話
私のおかしな人生についての歌(Chanson sur ma drôle de vie):ヴェロニク・サンソン(歌と訳詞)
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音楽祭は、6月21日だったので、感染者の数が急上昇するとしたら、今週末あたりからですね。
まあ、フランスはアメリカよりはずっとましですが。
最近のアメリカのニュースを見ていると、感染拡大をおさえる気が全くないのかな、と思うことがあります。
たくさん感染者が出る状況に慣れてしまったのかもしれません。
トランプ大統領は、選挙集会で、「検査の数が多いから感染者が多い。検査をスローダウンしろ」なんて、寝言を言っていました。
あとで、「冗談だ」と言ってましたが、もっとましな冗談を言えないものか。
彼は、先日、「ある日、突然、ウィルスが消えてくれたらいいなあと思う」とも言っていました。私が、友達と立ち話しているときにそう話すのはいいでしょう。
しかし、一国の大統領(それも世界でもっともパワーのある国の大統領)の発言としては、まずいのではないでしょうか?
この秋冬が心配です。いま、7月に入ったところだから、すぐに秋が来ます。
PENさん、こんにちは。
現在分詞の使い方、すっかり忘れていたので勉強になりました。
マクロン大統領の勝利宣言もどうかと思いましたが、トランプ大統領の発言は。。。あきれてしまいますね。
フランスでは、マスクをしていない人のほうが、している人より少なくなってきています。私も秋冬が心配です。。。
わた さん、こんにちは。
はい、秋冬が心配ですが、心配したところでどうにかなるものでもないですし
せめて、自分がかからないように努力するぐらいしかできませんね。
各政府のリーダーシップに期待したいところです。
pen