今週の「虎と小鳥のフランス日記」のバックナンバーは、第13話、「サン・ジェルマン・デ・プレ」です。
文字通り、パリの6区にあるサン・ジェルマン・デ・プレという界隈をカミーユのナレーションで紹介しています。
短いし、カミーユはゆっくりしゃべっているし、文章は作文に使えそうな表現モデルであふれていますので、朗読部分はディクテ⇒音読⇒暗唱までするのに、最適ではないかな、と思います。
きょうのメニュー
それでは、早速、復習、行ってみよう!
3つのキーフレーズ
訪れましょう
きょうは、サン・ジェルマン・デ・プレ地区を訪れましょう。
Aujourd’hui, nous allons visiter le quartier de Saint Germain des Prés.
まず何を置いても
しかし、何よりこの地区は、第二次世界大戦後から数十年の間、知的、文化的生活の発信地であったことで有名です。
カフェ・ドゥ・フロール
ドゥ・マゴ
Mais le quartier est avant tout connu parce qu’il a été un haut lieu de la vie intellectuelle et culturelle, pendant quelques décennies, après la deuxième guerre mondiale.
haut lieu de ~ ~の名所
décennie 10年間
名前のある
一風変わった名前のカフェもいくつかあります。
… ils portent parfois des noms assez pittoresques.
キーフレーズからちょっと解説
avant tout
何よりもまず
tout は「全部」、全部の前に⇒一番最初⇒何よりもまず
この表現は今朝、投稿したベジタリアンがホリデーシーズンを乗り切るために その2に出てきました。
Je suis devenue vegan d’abord et avant tout parce que j’aime la bouffe vegan…
私はまず何よりも、ベガンの食事がすきなのでベガンになりました。
ちなみに après tout は「結局、いずれにしても」
Après tout, il a raison.
結局、彼が正しい。
avoirの代わりに使えるporter
ils portent parfois des noms assez pittoresques.
このilsは、前に、Ses cafés, autofois bouillon de culture, restent des endroits très fréquentés (文化の発信地であったこの地区のカフェは、今もとても人気です)という文があり、ses cafés カフェのことです。
直訳すると、
時々、カフェがとても変わった名前を持っている
⇒変わった名前のカフェもある。
porterは「運ぶ」とか「身につける」など、ほかにもいろいろな意味がありますが、このように主語が無生物のとき、「名前を持つ」や、「何かの特徴を持つ」というときの「持つ」という動詞に使います。
Ce livre porte un long titre.
この本には長い題名がついている。
La lettre porte la date du 8 mai.
その手紙には5月8日の日付がある。
Rouen porte encore les traces de la guerre.
ルアンは今もなお戦禍の名残をとどめている。
作文をしているとき、「avoirばかりで能がない感じ」、と思ったらporterのことを思い出してください。
きょうの豆知識
ローマ数字
C’est un quartier connu pour son église dont les origines remontent au VIème siècle après J.C.
(ここは紀元後6世紀までさかのぼる教会で有名な地区です)
に VIème siècle 6世紀 が出てきました。
このように「~世紀」と書くときは正式にはローマ数字を使います。パリの行政区(arrondissement)も、正式にはローマ数字を使って書くので、とりあえず10ぐらいまでは覚えておいたほうがいいです。
ローマ数字についてはこちらに詳しく書いています。
⇒ローマ数字(前編)~フランス語の数字【第52回】
⇒ローマ数字(後編)~フランス語の数字【第53回】
⇒ローマ数字の復習。1から100まで読めるようになろう
サン・ジェルマン・デ・プレ
パリの6区。現存するパリの最も古い修道院、サン・ジェルマン・デ・プレ教会があります。
現在は、高級ブティックが並ぶ若者向け商業地区、あるいはツーリストスポットとして名高い場所。
第二次世界大戦後、サルトルとボーボワールを中心とする哲学者、文学者、芸術家が、この地区にあるカフェ(ドゥ・マゴや、カフェ・ドゥ・フロールなど)に集まって、話し合い(論争?)をし、戦後の新しい考え方などを模索、発信していった場所です。
そういった文学的な場所としてのサン・ジェルマン・デ・プレをルイ・ヴィトンのビデオが美しい映像で紹介していますので、ごらん下さい。
2分32秒
現在も、ドゥ・マゴや、カフェ・ドゥ・フロールは文学カフェとして有名で、ともに、文学賞を持っていて、作家を支援しています。
きょうのアルバム
「虎と小鳥のフランス日記」のビデオからキャプチャーしてみました。
サン・ジェルマン・デ・プレはものすごく古い教会のそばに、モダンなブティックがあり、趣のあるカフェもあるというユニークなところですね。
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