フランスでは10月26日、日曜日の夜中に夏時間(サマータイム、デイライト・セービング・タイム)が終わりました。
この夏時間、冬時間の時刻の変更に関する子ども新聞記事をご紹介します。
記事のタイトルは
Changement d’heure : qui a eu cette idée ?
時刻を変えること:誰のアイデア?
それでは、早速和訳しますね。10月24日の記事なので、「これから時間が変わる」と書かれています。
Alimentation : Changement d’heure : qui a eu cette idée ? 時刻の変更:誰のアイデア?
Dans la nuit de samedi à dimanche, l’heure va changer. A 3h, il ne sera que 2h… Le changement d’heure n’est pas une idée nouvelle, mais il a fallu du temps pour la mettre en place !
土曜日から日曜にかけての夜、時刻が変わります。3時が2時になるのです。この時刻の変更のアイデアは古くからありましたが、実施に至るまでは長い時間を要しました。
年に2回変更しますが、簡単にできる生活習慣ではありません。
時刻の変更は私たちの体内時計(生活リズム)を混乱させます。
冬時間に変わるときは、少し楽です。1時間睡眠時間が増えますから。というのも、土曜から日曜にかけての夜の3時が2時になるからです。
Profiter du soleil 日照時間の活用
日照時間をより長く活用しエネルギーを節約するために、時刻を変えることは、新しいアイデアではありません。
1784年、フランスの新聞でこの方法に言及したのは、アメリカの有名な発明家、ベンジャミン・フランクリンです(彼は、避雷針や、薪ストーブを発明した人)。
フランクリンは、冬の夜明けの数時間は太陽が出ないし、夕方はとても早く日が暮れることにふれました。
19世紀になって、ウィリアム・ウィレットという著述家が、この考えととりあげ、一冊の本を書きました。
En deux temps 年2回
しかし、世界の国々が、時刻を変えることにしたのは、第一次世界大戦のときです。まずドイツが1916年4月30日に始め、少し遅れて、英国とフランスもこれに続きました。
時刻の変更は、第二次世界大戦の始めには、廃止。しかし、石油ショック(たいへん深刻な経済危機)のとき、エネルギーの節約が最優先となりました。
そこで、フランスは1975年に再度、時刻の変更を開始。1998年以来、ヨーロッパ連合の加盟国すべてが、時刻の変更を全く同じときにしています(10月の最後の日曜日の午前3時から3月の最後の日曜日の午前2時まで)。
元記事 → www.jde.fr : Tous les articles : Changement d'heure : qui a eu cette idée ? ☆記事が削除されたので、リンクをはずしました(2020/08/10)
単語メモ
mettre qc en place ~を設置する
pour autant だからと言って
bouleverser 大混乱させる
paratonnerre 避雷針
poêle à bois 薪ストーブ
se décider à ~し始める
lors de+名詞 ~のときに
économies (複数形で)節約
デーライトセービングタイムについては、以前こちらに詳しく書いています。
⇒どこにも旅行していないのに時差ボケするワケ~サマータイムとは?
ベンジャミン・フランクリンの関連記事もどうぞ。
⇒フランス語のことわざ20~時は金なり~ベンジャミン・フランクリンの13の徳
この制度は賛否両論あり、嫌っている人も多いです。
北米ではDaylight Saving Timeと言って、同じことをやりますが、期間が違います。夏時間は3月の第2日曜日から11月の第1日曜日まで。少し長いのです。
テレビを見ない私は、以前は、よく時刻が変わることを忘れていました。が、最近はパソコンが教えてくれるので、間違えなくなりました。
やはり、体内時計が狂って、数週間調子が変になります。また、時計の針を進めたり戻すのもけっこう面倒ですね。
これがいやで、家にある時計の数を大幅に減らしたほど。それでも電子レンジやオーブンに時計がついているので5つぐらいの時計の時刻を直さなければなりません。
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