フランスのお菓子を紹介するシリーズ。今回は mousse au chocolat ムース・オー・ショコラ(チョコレートムース)です。
ムース・オー・ショコラはフランスのおやつやデザートの定番。作るのも簡単だし、大人も子どもも大好きです。
ムースとは?
mousse (ムス)は「泡」という意味。調理用語では、泡立てた生クリームや卵白を使ったふんわりしたお菓子、または料理のことです。
代表的なムースは
mousse au chocolat チョコレートムース
mousse à la abricot アンズのムース
mousse de poisson 魚のムース
mousse de foie gras フォアグラのムース
など。
また mousse には「コケ」という意味もあります。
Pierre qui roule n’amasse pas mousse. 転石苔むさず 【ことわざ】
さらに モスグリーンの モスは mousse のことで、フランス語では vert mousse (ヴェルト ムス、ヴェルト ムース)です。
基本的なチョコレートムースの作り方は、チョコレートを溶かして卵黄をまぜ、メレンゲをまぜてできあがりです。生クリームを使うレシピもあります。
火を使わないし、前日に作っておけるので、クリスマスなどイベントのデザートにもよく使われます。
ダークチョコレートを使ってビターに仕上げたり、卵黄を入れないレシピもあります。今回は3つ作り方の動画を紹介します。いずれも短い動画です。
伝統的なムース・オー・ショコラの作り方 3分11秒
大昔は生クリームを使わず卵白でふんわりさせていました。
材料
Ingrédients pour la mousse au chocolat traditionnelle :
– 150g de chocolat noir ダークチョコレート(質のいいもの)
– 20g de beurre バター
– 4 œufs 卵
– 20g de sucre 砂糖
– Fleur de sel 塩 フルール・ド・セル(塩の花) は天日塩です。
作り方
1.チョコレートを砕いてバターと一緒にボールに入れてレンジで溶かす
2.卵黄を1つずつ、溶かしたチョコレートに入れて混ぜる
3.卵白を泡立ててメレンゲを作る(砂糖を少しずつ入れながら)
4.メレンゲの半分をチョコレートに入れてしっかり混ぜる。残りのメレンゲも入れて合わせる。
5.最後に塩をひとつまみいれる。
6.器に入れて(あとで容器に取り分けるならボールのままでも)冷蔵庫で冷やし固める
レンジでチョコレートを溶かすので簡単ですね。湯煎で溶かしてももちろんいいです。
inratable オンラタブル とは料理の失敗のしようがない、しくじりようがない、という意味の形容詞です。
生クリームも香りづけも入れていないので、上等なチョコレートを使わなければなりません。ヘタすると卵臭すぎるチョコレートムースができます。
失敗しようがないムース・オー・ショコラの作り方 3分15秒
バターは入れませんがほぼ同じレシピです。
材料
Ingrédients (pour 6 personnes) :
– 6 œufs 卵
– 200 g de chocolat noir à cuire 製菓用ダークチョコレート
– 1 cuillère à soupe de sucre ou de fructose 砂糖(またはフルクトース)大さじ1杯
ダークチョコレートといっても、甘いので砂糖はそんなに入れません。
ジェイミー・オリバーのチョコレートムースの作り方
ジェイミー・オリバーのチョコレートムースの作り方(英語)です。3分
チョコレートの割り方とか湯煎のやり方を丁寧に教えてくれます。
ダブルクリームとは生クリームの一種です。イギリスの生クリームは、シングル、ダブル、ホイッピングに分かれています。
シングルクリームはコーヒーなどに入れる泡立たないタイプ。ホイッピングとはその名の通り泡立てて、ケーキのデコレーションなどに使います。
ダブルというのはその中間と言えます。液体としても使えるし、泡立てることもできます。まあ、泡立てて食べるならホイッピングを使ったほうがいいと思います。
シングルとダブルは脂肪分の違いです。シングルは18%、ダブルは最低でも48%。動画で見た限り、ダブルクリームはすごく濃厚な感じですね。アメリカでいうヘビークリームだと思います。
自分で使ったことがないので推測ですが、日本の生クリームに1番近いのはダブルクリームだと思います。
それでは次回のお菓子の記事をお楽しみに。
チョコレートを使ったお菓子はこちらにも
⇒【簡単レシピ】チョコレートチップクッキーの作り方~バレンタインデーに最適
☆次のフランスのお菓子はこちら⇒カーニバルの定番、ベニエ (ビューニュ) の作り方:フランスのお菓子(15)
この記事へのコメントはありません。