「そのタイトル、フランス語だと?」という連載を始めることにしました。
本や映画のタイトルのフランス語を調べて書いていく記事です。
白雪姫のタイトル
第1回めは「白雪姫」です。
私が、小さいとき絵本で読んだお姫さまが出てくるお話です。
グリム童話の1つで1812年にグリム兄弟が書きました。もとをたどるとドイツの民話です。
オリジナルのドイツ語は、Schneewittchen シュネーウィットヘン で、このお姫様の名前がタイトルです。
仏語は Blanche-Neige (ブランシュネージュ)。
blanche (ブランシュ)白い 形容詞で男性形は blanc
neige (ネージュ)雪 ei というつづりは「エ」と読みます。
フランス語の形容詞はふつう名詞のあとに来ますが、これは固有名詞で、前に来ています。
日本語の「白雪姫」と同じで、雪のように色白のお姫様という意味です。
ちなみに、1937年のディズニーの映画のタイトルは
«Blanche-Neige et sept nains» 白雪姫と七人の小人 です。
英語は Snow-White
●ついでに覚えられるこの物語のキーワードでごく基本的な単語3つ
・un miroir 鏡
・une pomme りんご
・une princesse お姫様 プランセス in を「アン」と発音することに注意。
☆白雪姫のあらすじを読みたい方は別ブログに書いています⇒白雪姫(グリム兄弟)のあらすじ
白雪姫の思い出
子どものころ、ディズニーの映画がベースの絵本を読んだことがあります。
特に印象にのこっているのは、義理のお母さんの女王が鏡にむかって、世界で一番の美女を聞いているところ。女王の爪がすごく長くて怖かったです。
それから、女王が変装して、りんごを売りにくるところも恐ろしかったです。
一番びっくりしたのは、白雪姫が毒リンゴを食べて、バタンとたおれてしまうところ。
王子様の出現はあまり覚えていません。女王のキャラが強すぎて、王子さままで気を配る余裕がなかったようです。
この童話は、さまざまな映像作品やお芝居、本に脚色されています。
今回は2012年の«Mirror, Mirror»『白雪姫と鏡の女王』というアメリカ映画の予告編(仏語吹き替え版)をご介します。
ジュリア・ロバーツが女王を演じている実写版です。
41秒で、お姫様が名前をきかれ«Blanche-Neige»と答えているので、全くフランス語を知らなくても聞き取れると思います。
この白雪姫はまゆげがきりりとしていて、勇敢でパワフルですね。
「白雪姫」をフランス語で読んでみたい方は Il étatit une histoireというネイティブの子どもむけのお話を集めたサイトにあるのでそちらでどうぞ⇒Lire l'histoire : Blanche-Neige – Contes-legendes – Il était une histoire
右側の Écoute l’histoireを選ぶと、朗読音声を聞くことができます。
※Il était une historie の使い方はこちらで紹介しています⇒フランス語の子どもむけのお話が読めるサイト(音声つき)
このシリーズを始めたわけ
最後に、このシリーズを始めたわけを書いておきます。
なぜフランス語のタイトルを調べようと思ったのか?
もちろんフランス語の勉強のためですが、特にタイトルを選んだのは以下の4つの理由からです。
1.タイトルは短い。
2.タイトルは重要。
3.フランス語で発信されているものの理解のため。
4.フランス語で話すときのネタになる。
以下に順番に説明していきますね。
1.タイトルは短い
まず、タイトルは短いので、フランス語も短く、フランス語をご存知ない方や、勉強を始めたばかりの方にもとっつきやすいと思いました。
2.タイトルは重要
名は体を表すと言われます。タイトルはその作品のエッセンスで、そのよしあしが作品の評価を決めてしまう部分があります。
うまいタイトルのつけ方を味わうのは外国語を学ぶ人には有益ではないでしょうか。
まあ、それほど大げさなものでもありませんが、タイトルだけで、読みたくなったり、その逆になったりするのはよくあることです。
3.フランス語で発信されているものを理解するため
とても有名な作品で、自分もよく知っているのに、題名が自分の想像の範囲以外のところにあると、それを言われてもピンと来ません。
よく知られている物語や映画のタイトルは、ことわざなどと同様に雑誌や新聞のヘッドラインに引用されていたり、ニュースや別の作品の中で、ふれられていいたりすることも多いため、タイトルを知っていれば、内容の理解度があがります。
4.フランス語で話すときのネタになる
自分が好きな作品の名前をフランス語で知っていれば、ネイティブと話すときのトピックとして使えます。
会話している者どうしが、共通のものを知っているとわかると、きゅうに話がはずむことはよくあります。
固有名詞のパワーでしょうか。
このような理由で、ちょっと書いてみることにしました。
フランス語が難しくなりすぎないように、なるべくやさしいタイトルを選んでいこうと思っています。
★関連記事もどうぞ
●大事なのは自分の足にあう靴をはくこと「シンデレラ」
●フランス語の数字【第8回】~7(セット)「白雪姫と7人の小人たち」
第2回はこちらから⇒第2回『赤ずきんちゃん』
フランス語が難しくなり過ぎないように、さらっと書いていこうと思っています。
この作品のフランス語名を知りたい、などリクエストがありましたら、コメントなどでお知らせくださいね。
有名なお話ほど、いざというとき、英語やフランス語のタイトルがわからん・・・と、なりがちですよね。
日本人の男子学生が、フランスの女の子に、シンデレラシンデレラと何度も言ってわかってもらえないのを、目撃したことあります。(心の中で笑っちゃった。)
私も、発音悪いためにサルトルがわかってもらえず、作品を言おうとしたけど、「嘔吐」って、何???と、困ったことあります。
白雪姫はブランシュが前に来るのね。知らなかったです。フツーに逆だと思ってた。覚えておきます~。
アンさん、こんにちは。そうですね。知っているようで知らないタイトルが多いのではないでしょうか?
サルトルの嘔吐ね、じゃ、次回はそれにしましょうか・・・冗談です。
サルトルなんてふるとあとが大変そうなので、しばらくは誰でもしっている童話をとりあげようと思っています。
嘔吐は La Nausée ですね。