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歌と訳詞:『春は歌うよ』クロード・フランソワ その1

リンゴの花

今月はクロード・フランソワ(1939年-1978年)の春の喜びを歌ったポップスをご紹介します。

タイトルは Y’a le printemps qui chante

春が歌っている、という感じです。

邦題を探しているとき思ったのですが、クロード・フランソワのアルバムはいまだに日本では発売されてないみたいですね。

なんかびっくりです。

彼は1960年代~70年代のフランスのスーパースターです。

クロード・フランソワのファンであるらしいサエキけんぞう氏のプロデュースしたトリビュートアルバムにこの曲が入っていたので、今回はその邦題を使いました。

以前も紹介したことがあるのですが、このアルバムです。
    ↓↓↓

では、まず歌をお聴きください。

1972年のヒット曲です。
3分40秒


※YouTubeで見る方はこちらから⇒Claude Francois – Y a le printemps qui chante

いい曲ですね。遙かなる70年代のポップスです。

歌詞はこちらです⇒Paroles Y A Le Printemps Qui Chante – Claude François

同じ春を歌っていますが、歌と訳詞:3月の水~ジョルジュ・ムスタキにくらべるととても歌詞が簡単です。

テンポもゆったりしているし、クロクロ(クロード・フランソワの愛称)はきっちり発音しているので聞き取りやすいと思います。

きょうは最初の2フレーズ、訳してみます。一番最初のかたまりだけオリジナルの歌詞を引用します。動画では1分37秒あたりまでのところです。

では、和訳です。

Y’a le printemps qui chante
春は歌うよ

Dis, ça fait combien de temps
Que tu n´as pas vu un peuplier
Une fleur des champs?
Si tu as quelques chagrins
Pour les oublier il y a toujours une gare, un train
Change de ciel, viens voir la terre,
Voir le soleil et les rivières

ねえ、どのぐらいたつかな
君がポプラを見なくなって
野の花は?
もし、なんだか悲しいのなら
忘れろよ。だっていつも駅や、汽車がある。
場所を変えて、こっちに来て、
地面や、太陽の光や、川を見てごらん

家においで、春が歌っているよ
家においで、鳥たちはみんな君を待っている
リンゴの木は花ざかり
わくわくするね
泣いてる君、
街にいちゃだめだ
家においで、春が歌っているよ
家においで、鳥たちはみんな君を待っている
大きな青い池の隣で
そして田舎の道の上で
僕たちは二人きりで進む、われを忘れて*

※単語メモ
le printemps 春
春についてさらに詳しく⇒フランス語の暦 その1 春

peuplier ポプラ

ポプラの木

Peuplier – Wikipédiaより
taken by Père Igor

changer de ciel 空を変える→場所を変える、と訳しました。

pommier リンゴの木 ← pomme りんご

これはドイツで撮影されたもの

リンゴの木

Pommier – Wikipédiaより
taken by Jean-Marc Pascolo

bercer 揺する、揺すってあやす;なごませる、心地良くする
bercer 激しくシェイクするのではなく、静かにゆったりゆする感じです。

Les vagues berçaient le canot.
波が小舟を揺すっていた。

berceuse 子守唄、ロッキングチェア

êter en pleurs 泣いている

creux, creuse 空洞の、くぼんだ
chemin creux は(土手や垣根で)両側が切り立った道。

こんな感じの田舎の道です。

田舎道

これはGovilleという人の絵(1830)

最後の oublier ce rêve facile は
直訳すると「この単純な夢を忘れながら」
なのですが、実はこの夢が何なのか今ひとつわからなかったです。

まわりの様子を忘れて、ということなのかなぁ?

***************************************************

クロード・フランソワは1939年エジプト生まれ。お父さんはスエズ運河で働いていました。1956年のスエズ危機(第二次中東戦争)をきっかけに、一家はモナコに移ります。

そこで、お父さんが病気になり働けなかったため、クロードは銀行で働くかたわら、夜、クラブやホテルなどでドラムをたたき始め、そのうち歌うようになります。

その後パリに出て、さらに積極的に音楽活動を始め、まあいろいろありまして、60年代はじめにデビュー。

当時はアメリカのロックン・ロールがフランスを席巻していたので、クロクロもはじめはロックン・ロールのカバーを歌っていました。70年代はディスコ・ミュージックが多いかな。

日本で一番有名なのはシナトラの’My Way’のオリジナルの「いつものように(Comme d’habitude)」です。

クロクロはひじょうにプロフェッショナルな人として有名です。でも、いろんな事業に手を出して借金もたくさんありました。

1978年、39歳のとき、事故で亡くなりました。

これはよく知られているんですが、パリの自分のアパートでお風呂に入っていたとき、電球の一つが半分消えかかってたのかどうかしりませんが、とにかく、まともじゃなかったので、お風呂に入ったまま直そうとして感電死したのです。

これが一応公式に説明されている死因です。

日本では、不思議なことになぜかレコードが出なかったんですね。だからあんまり知名度はないです。

先に書いた日本語のトリビュートアルバムのレビューはこちらにありますが⇒CLO CLO MADE IN JAPAN

そこにWikipediaによるとフランス人が選ぶクロクロの曲、ベスト5が書かれていました。

それによると

1位 Belles, Belles, Belles
2位 Comme d’habitude:「いつものように/マイ・ウェイ」
3位 Alexandrie Alexandra :「アレキサンドリ・アレキサンドラ」
4位 Cette annee-la:「あのとき」
5位 Le lundi au soleil:「陽のあたる月曜日」

2位と5位の歌は以前、ブログの記事にしました(一番下の関連記事を参照願います)。1位の曲についても実はブログに書いたことがあるのですが、そのブログが壊れてしまって、まだその記事を再投稿していません。

ほかの2曲についても機会があったらブログの記事にします。

「春は歌うよ」その2はこちら⇒⇒歌と訳詞:『春は歌うよ』クロード・フランソワ その2(終)

★関連記事もどうぞ
1週間の始まりは月曜日:フランス語の暦(11) 『陽のあたる月曜日』を紹介しています。

歌と訳詞:アレクサンドリ・アレクサンドラ~クロード・フランソワ

Comme d'habitude(いつものように) クロード・フランソワ・聴き比べ



    • macopi
    • 2014年 4月 26日

    初めまして。クロード・フランソワはとても好きな歌手でした。あの独特の声。一番好きな曲はChanson Populaire なので、ベスト5を見て意外でした。本国ではロック調の曲が人気なのですね。
    ところで、クロード・フランソワは1977~78に日本で2枚アルバムが発売されています。ベスト盤が1枚。全曲英訳のベスト盤が1枚。英語盤が出た直後に事故死してしまい、泣いて悲しんだものです。
    最近初めてyoutubeで歌う姿を見て、ライナーノーツの「派手なステージ」の意味が分かりました。当時これを見ていたら、あそこまで好きになったかどうか・・・。

      • フランス語愛好家
      • 2014年 4月 26日

      macopiさん、はじめまして。
      クロード・フランソワの長年のファンでいらっしゃるのですね。

      日本でいきなりベスト盤を発売していたのですね。
      知りませんでした。77~78年って、私、パンクロックを聞いていましたので。

      Chanson Populaire聞くとなんだかABBAの曲みたいだな~といつも思います。
      70年代はグラムロックもあったし、こういう派手系が時代に求められていたのかも。

      コメント、ありがとうございました。

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