イースターエッグ

暦、年中行事

イースター(復活祭)に卵を使う風習はどのようにして生まれたのか?(1分で説明)

イースター(復活祭)は、キリストの復活を記念するキリスト教の祝日です。

フランス語ではパック Pâques と言います。

春分のあとの最初の満月の次の日曜日がイースターサンデーで、その年によって日付が違います。

2019年は4月21日がイースターサンデーです。キリスト教の影響の強い国では、グッドフライデーからイースターマンデーまで4日間、休みになるところが多いです。

きょうはイースターの起源を1分で説明している、子供むけの動画と、同じトピックを扱っている一般向けの動画を紹介します。



イースターはどこからやってきたのか?

フランス語ネイティブのCM2(Cours moyen deuxième année 小学校5年生ぐらい。10歳前後)むけの動画です。

D’où vient la fête de Pâques ?

スクリプト

Pour les Chrétiens, le dimanche de Pâques célèbre la résurrection de Jésus : le jour où il est revenu parmi les vivants. Pour eux, c’est un peu un « retour à la normale », car pendant le Carême, une période de 40 jours avant Pâques, leur religion les invite à prier plus, à être généreux avec les autres et à se priver de certains plaisirs. Celui de manger par exemple.

Aux premiers siècles du christianisme, pendant le Carême, les Chrétiens conservaient les œufs pondus par leurs poules. Ils les décoraient pour les offrir à Pâques, marquant ainsi le retour de la fête et des bons repas. Autre symbole : le lapin ou le lièvre. Eux aussi représentent le retour à la vie, le printemps et la fertilité, le fait de pouvoir faire des bébés.

Le lundi de Pâques est l’un des 11 jours fériés de l’année en France. Et sur ces 11 jours, 6 sont des fêtes religieuses. Aujourd’hui, le pays est laïque, les chefs du pays prennent leurs décisions sans tenir compte des religions, mais le christianisme et surtout la religion catholique ont toujours eu une grande place dans l’histoire de France.

スクリプトはこちらのを使いました⇒D’où vient la fête de Pâques ? – Vidéo – Francetv Éducation

スクリプトの和訳

キリスト教徒にとって、イースターサンデーは、キリストの復活を祝う日です。キリストが、生きている人々の世界に戻ってきた日です。

彼ら、キリスト教徒にとって、この日は、「ふつうの生活に戻る日」でもあります。というのも、四旬節と呼ばれるイースターの前の40日間、キリスト教では、より祈り、他人に寛大に接し、特定の楽しみをがまんする期間だからです。

キリスト教が生まれて、最初の何世紀かのあいだは、四旬節中、キリスト教徒は、鶏が生んだ卵をそのまま(食べずに)持っていました。

復活祭に贈り合うために卵に飾り付けをし、復活祭がめぐってことや、またごちそうを食べられることを表しました。

別のシンボルとしては、ウサギがあります。

ウサギも再生、春、豊かさ(赤ちゃんを作ることができること)を表しています。

イースター・マンデーは、フランスの11ある祝日のうちの1つです。11日の祝日のうち、6日が、宗教的な祝日です。

今日、フランスはライシテの国なので、国家のリーダーたちは、宗教とは切り離して物ごとを決めます。

しかし、キリスト教、特にカトリック教は、フランスの歴史において、いつも重要な場所を占めていました。

単語メモ

résurrection  復活、よみがえり

les vivants  生者、生きている人
les vivants et les morts  生者と死者

Carême  四旬節、レント。復活祭前日までの46日間から、日曜日をのぞいた40日間の斎戒(さいかい)期間。飲食や行動を慎み、心身を清めます。レントはキリストの荒野での40日間の断食や苦難を記念するものです。

se priver  ~を自らに禁じる、断つ、~なしですませる

pondus < pondre  卵を生む の過去分詞
Cette poule pond bien  このめんどりは卵をよく生む

laïque  教育などが宗教から独立した

ようするに、復活祭の前に断食をしていたから、卵が余っていたので、飾り物に使った、ということですね。

断食が終わったあとは、また卵を食べることができるし、再生の時期である春も来ているし、生命の象徴として、卵を使ってお祝いをするようになったわけです。

さて、あまりに簡単な説明だったので、もう1つ、なぜイースターに卵が出てくるのか説明している動画を紹介します。

基本的に同じ話をしているので、子供むけのほうを先に見ておくと、次の動画もわかりやすくなると思います。

イースターの卵はどこから来たのか?

D’où viennent les œufs de Pâques ?

1分25秒。

スクリプト

Bonjour. Pâques célèbre la résurrection du Christ, mais en fait, pourquoi célèbre-t-on cette fête avec des œufs, la plupart du temps en chocolat ?

Depuis l’antiquité, l’œuf est un symbole de vie et de renaissance ; les Romains, les Perses et les Égyptiens décoraient des œufs et se les offraient pour célébrer le retour du printemps.

Au IXe siècle, l’église catholique interdit la consommation d’œufs durant le carême, la période de privation juste avant Pâques. Cependant, comme les poules continuaient de pondre, les gens se retrouvaient avec des œufs en trop. Ils prirent donc l’habitude de décorer les œufs qui n’étaient plus consommables et de se les offrir entre eux.

Au XVIIIe siècle, les commerçants allemands et alsaciens eurent l’idée géniale d’associer le chocolat à Pâques afin de fêter la fin des privations du carême. Ils confectionnèrent donc des œufs en chocolat.

En France, ce sont traditionnellement les cloches qui amènent les œufs de Pâques. Dans les pays germaniques et anglo-saxons, c’est le lapin de Pâques. Et en Australie, c’est un petit marsupial en voie de disparition, le bilby.

Joyeuses Pâques à tous !

スクリプトはこちらを参考にしました⇒D’où viennent les oeufs de pâques ? | Pratiks

スクリプトの和訳

こんにちは。イースターではキリストの復活を祝います。ですが、なぜ、卵を使ってお祝いするのでしょうか? 通常、チョコレートでできた卵を使いますが。

古代から、卵は生命と再生の象徴でした。ローマ人やペルシャ人、エジプト人は卵に飾り付けをして、再び訪れた春を祝うために贈り合いました。

9世紀に、カソリック教会は四旬節のあいだ、卵を食べることを禁じました。四旬節はイースターまでの節制の期間です。

しかし、その間も、雌鳥は卵を生み続けたので、卵が余ってしまいました。そこで食用にできない卵にデコレーションをして、お互いに贈り合う習慣がうまれたのです。

18世紀に、ドイツとアルザスの商人が節制期間である四旬節の終わりを祝うために、復活祭にチョコレートを使うというすばらしいアイデアを思いつきました。そこで、彼らは、チョコレートで卵を作ったのです。

フランスでは、伝統的に、教会の鐘がイースターエッグをもたらすことになっています。ドイツやアングロサクソンの国では、イースタバニーが卵を持ってきます。

オーストラリアでは、小さな絶滅危惧種である有袋類(ゆうたいるい)のミミナガバンディクートが卵を持ってきます。

楽しいイースターを!

単語メモ

privation  節制

prirent < prendre 3人称複数の単純過去

germanique  ゲルマニアの、ドイツの、ドイツ文化圏の

marsupial  有袋類の

bilby  ミミナガバンディクート

ミミナガバンディクート(ビルビー)

ビルビーは、小さいうさぎのようでもあり、ネズミのようでもあります。

画像はこちらから拝借しました⇒Bilby | marsupial | Britannica.com



復活祭に関する過去記事

パックの記事はたくさん書いています。イースターに関心のある方はチェックしてください。

イースターに卵の形をしたチョコレートを食べる理由~前編

イースターに卵の形をしたチョコレートを食べる理由~後編

なぜイースターにウサギが出てくるのか?

イースター・エッグ:マルセル・パニョルの詩

簡単イースターケーキの作り方:フランスのお菓子(21)

イースターにフランス人が食べるものは何?

かわいいフランス語、教えます~その62 イースターの単語

パック(イースター)2014年~「虎と小鳥のフランス日記」第149話

ペッパピッグで学ぶフランス語2:春(エッグハント)の巻、前編

こちら、後編を書くのを忘れていたので、今月中に書く予定です^^;

*****

日本ではキリスト教徒でもない限り、復活祭は関係ありませんね。

遠い異国の風習でも、たくみに取り入れて、商業化する日本ですが、さすがに、イースターは、キリストの復活を祝う日なので、そうできないようです。

とはいえ、北米ではべつに信仰がない人でも、復活祭は春の訪れを楽しむ日となっています。

カラフルな卵の形をしたチョコレートや、うさぎのぬいぐるみなど、子どもたちが喜びそうなかわいい物が店に並ぶ時期です。






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