リージュ社のオルゴール

虎と小鳥のフランス日記

パレ・ロワイヤルのオルゴール専門店~虎と小鳥のフランス日記第164話

今週の「虎と小鳥のフランス日記」はパレ・ロワイヤルにあるオルゴール専門店が舞台です。

パレ・ロワイヤルはもとルイ13世、14世時代の王宮だった歴史的建造物。1区です。現在は回廊に囲まれた庭園。

オルゴールの音色ってかわいいし、いやされますよね。全編、そんな美しい音色が響き渡る素敵な回でした。

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3つのキーフレーズ

きょうの豆知識:オルゴール

3つのキーフレーズ

こんにちは

オルゴール専門店

Bonjour Madame.

基本のあいさつ。
カミーユは女性なので Madame と言っています。

2012年、フランスでは未婚の女性を表す mademoiselleは 公文書では使われなくなりました。男性の敬称は monsieur のみなのに、女性を未婚と既婚でわけるのは差別であるからというのが理由です。

もちろん mademoiselle は言葉としては残っています。

若い女性に対しても Madame と呼びかけると丁寧です。

最近です

カミーユにここで働き始めてどのぐらいか、聞かれて。

最近です。働き始めて、6年です。

オルゴール専門店

Moi il y a peu de temps, il y a six ans que je travaille ici.

「6年」ってそんなに最近でもないのですが、このあと、店の人は Mais la boutique existe depuis quarante ans. 「店は40年前からある」、と言うので、それに比べて6年はずいぶん最近のことなのです。

部分否定

すべての商品が同じところから来ているわけではありません。

オルゴール専門店

Tous les objets ne viennent pas du même endroit.

同じところで作られたものも、そうでないものある⇒部分否定

部分否定とはその名のとおり、一部分だけ否定すること。全部を否定しているわけではなく、そうでないものもあると言いたいとき使います。

tout, tous, toute, toutes+名詞を否定文(ne…pas)にすると部分否定になります。

部分否定って間違えやすいです。toutを見ると「全部」と思い、それをそのまま否定してしまうからです。

全否定は 
Aucun objet ne vient du même endroit.
同じところで作られた商品は一つもない。
*ふつう aucun は単数扱い。

部分否定の例文:
Tout ce qui brille n’est pas or.
ことわざ:光るものすべてが金とは限らない⇒外見に惑わされてはいけない

きょうの豆知識:オルゴール

オルゴールはフランス語で boîte à musique です。

オルゴールの先祖は中世のヨーロッパにあったカリヨン(鐘楼)と言われています。カリヨンは教会などにあった紐を引っ張って鳴らす鐘です。

カリヨンの目的は時を告げることでした。つまりもとは時計だったのですが、その美しい鐘の音は天上の音楽にもたとえられ、人々の心を魅了しました。

現在のオルゴールの原型は1796年にアントワーヌ・ファーブルというスイスの時計職人が作ったものとされています。

これは櫛歯(くしば)をはじいて音を出すシリンダーオルゴールです。時計が、音楽を演奏するものになったのです。

昔のオルゴールは今のような箱に入っておらず、シリンダー部分がむきだしでした。当時は職人が手作りしていたのでひじょうに高価で上流階級の楽しむもの。

19世紀後半に工業化が進み、大量生産が可能になって、次第に広く人々に親しまれていきました。

シリンダーオルゴールの技術は精密な時計を作る職人技から生まれたもの。現在もオルゴールといえば、スイスの製品が有名です。

なかでも、リージュ社はオルゴールの名門ブランドですね。

リージュ社のオルゴール
リージュ社のオルゴール

動画ではカミーユがお父さんにプレゼントするためにドビュッシー(Debussy)の月の光(La clair de lune)を奏でるオルゴールを買っていました。

カミーユが幼い頃、お父さんがピアノで弾いて、教えてくれた思い出の曲だそうです。

カミーユが買ったオルゴールがどのようなものかはわかりませんが、こんな音色がしたのかもしれません。

★オルゴールの奏でる「月の光」

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オルゴールという言葉はオランダ語のorgel オルゲル(オルガンのこと)がなまった和製の呼び方です。英語は music box あるいは musical box

それでは、次回の「虎と小鳥のフランス日記」の記事をお楽しみに。






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