フランスの若い女性向けのWebマガジンMagazine féminin – madmoiZelle.comの今年の春夏の女性ファッションの流行の記事(2013年1月7日)の続きです。
先週は7つのトレンドアイテムの一つめのアジアンファッション(⇒2013年春夏ファッションのトレンドその1~和柄 )をチェックしました。
きょうは二つ目の幾何学模様「La tendance graphique」をみていきます。
幾何学模様のトレンド
graphiqueは図版、図表などをもとにしたデザインという意味で、ストライプなどの線を使った柄のことです。
ストライプは定番の柄ですが、何年かおきに流行りますね。線の太さ、線の間隔、ほかの模様との合わせ方、色などがその時の流行によって少しずつ変わります。
私が若いとき、一度ストライプと水玉模様をあわせたプリントがすごく流行ったことがありました。
元記事→Les tendances mode printemps/été 2013
ストライプはもともとは紳士服の意匠なので、マニッシュなファッションになります。
2013年は特に黒と白のいろんな模様がとトレンドです。
すなわち、
pois 水玉
rayures 縞模様
carreaux 格子
damiers 市松模様(チェッカー柄)
レトロなモチーフをサイケに、またマニッシュにあしらうのが今年流。
では上から順番に読んでいきます。
Les points forts
Les matières fluides et légères (parce que c’est l’été quand même !)
Les blazers XL très 80′s
L’association (subtile) de motifs
Les épaulettes très larges
La taille bien cintrée
強み(特徴)
・さらりと軽い素材(だって夏ですから)
・80年代ふうの特大サイズのブレザー
・繊細に組み合わせたモチーフ
・大きな肩
・すごく絞ったウエスト
Les couleurs
Noir
Blanc
色は黒と白
The place to be
Devant les colonnes de Buren
着ていくところ:ビュランの柱の前(後述)
Ton binôme
Arlequin
あなたのパートナー:アルルカン(道化師)(後述)
春夏のトレンドその3はこちら⇒2013年春夏ファッションのトレンドその3~ハワイアン
単語メモ
carreaux 格子
robe à petits carreaux ギンガムチェックのドレス
XL=extra large 特大サイズ
cintrée 服のウエストで絞った
ソフィー・メシャリーのコレクション
この記事はポール&ジョー(PAUL & JOE)というブランドの服をイメージして書かれています。
ポール&ジョーはポールとジョーという人がデザインしているのではなく、ソフィー・メシャリー(Sophie Mechaly)(昔の名前はSophie Albou ソフィー・アルブ)という女性が1996年、20代の終わりに立ち上げたブランドです。
ソフィーの両親はフランスのシャツのブランド「ル・ガラージュ」のオーナーでした。ソフィーは若くしてこのブランドの専任デザイナーでしたが、ル・ガラージュの閉鎖に伴い、自分のブランドを立ち上げました。
1996年以前はメンズブランドのみでしたが、レディースを始めて当たりました。ポールとジョーは当時まだ小さかったソフィーの息子さんの名前だそうです。
自分のブランドを立ち上げたことで、子ども達と過ごす時間が減るけれど、いつも子どもたちのことを考えているよ、という気持ちをこめた名前だそうです。
今はコスメや子供服(little PAUL & JOE)もあります。
こちらは2013年の秋、冬コレクションについて話しているソフィー・メシャリー
2分50秒
Paul & Joe défilé prêt-à-porter automne-hiver 2012-2013
この方は、大学では経済や経営を勉強したそうで、ビジネスセンスのあるデザイナーといえます。
冬物は、小花模様ですね。こういうパターンはヘタするとおばさんくさくなるんですけど、モデルさんは素敵に着ています。ここの服は奇抜すぎず、かっこいいですね。
きょうの豆知識
●Les colonnes de Buren ビュランの柱
パ レ・ロワイヤル広場にある、白黒ストライプの柱が並んでいるレ・ドゥ・プラトー(Les Deux Plateaux 二つの台地)のこと。作者ダニエル・ビュランの名にちなんで「ビュランの柱」と呼ばれています。
パレ・ロワイヤルについてはこちらもどうぞ
⇒コメディ・フランセーズ~「虎と小鳥のフランス日記」第23話
⇒ビストロ・ヴィヴィエンヌでお茶をする~「虎と小鳥のフランス日記」第24話
●アルルカン
コメディア・デラルテ(Commedia dell’Arte)と呼ばれるイタリアの即興的な喜劇に出てくる道化師のこと。この喜劇は16世紀~18世紀に栄え、仮面をかぶってやりました。
この絵では、プリントの服を着ているように見えますが、小さい布をパッチワークした服です。顔には黒っぽい仮面をしています。
ピエロ(pierrot)はフランスのパントマイムにアルルカンが取り入れられてできました。
ストライプはマニッシュな雰囲気の人に似合いそうですね。賢そうに見える気もします。ぜひお試しを。
ストライプのフランス語を調べておりました。
賢そうに見えるというのはありますね^^。
ストライプマニアさん、はじめまして。ご訪問、コメントありがとうございます。ストライプマニアさんはストライプのシャツを集めておられるのですか?昔はやせてみえるというようなことも聞いたけど・・・。