ちょっと間があきましたが、「虎と小鳥のフランス日記」のバックナンバー、第24話を受講しました。
この回は前回の、コメディ・フランセーズ~「虎と小鳥のフランス日記」第23話の続き。劇場のあるパレ・ロワイヤルの中庭を散歩して、すぐそばのビストロ・ヴィヴィエンヌという店にお茶をしに行きます。
きょうのメニュー
それでは復習行ってみよう!
3つのキーフレーズ
~と思う
今日はパリでこれまで経験したことがないくらい、一番美しい秋の日だと思う。
J’crois que c’est le plus bel automne qu’on ait jamais eu à Paris.
本当にこの日は天気がよくて気持ちよさそうでした。
じゃあ…
景色を見ながら物思いにふけっているカミーユにアントワーヌが言います。
じゃあ、コーヒー、飲みに行こうか。
Bon, on va le boire ce café ?
~しなければならない
あ、もう7時半!もう本当に帰らなければ。
Ouh là ! Il est déjà sept heures et demi. Il faut absolument que je rentre.
キーフレーズをちょっと解説~おもに接続法
croire
croire は「信じる」という意味ですが、「~と思う」という意味もあります。
信じる⇒思う なので、特に根拠がなく、勝手に自分がそう思うニュアンス。
Je crois rêver !
夢を見てるみたい。夢に違いないわ。
J’ai cru mourir.
死ぬかと思ったわ。
ほかに2つ「思う」という意味でよく使われる単語があります。
penser 「思う」という意味で使われるごく一般的な動詞。自分なりの根拠があって思う、そういう意見である、というニュアンス。
Qu’est-ce que tu en penses ?
それについてどう思う?
trouver 体験からそう思う、というニュアンス。trouver は「発見する」という意味なので、その流れですね。
Je trouve ce livre intéressant.
この本、おもしろいと思うよ。
最上級
le plus bel automne 一番美しい秋(の一日)
bel は beau の別の形。あとに母音(automne)が続いているときに使います。beau automne とすると、母音が2つ続いてしまうから。フランス語は母音が衝突するのを嫌うんです。
ちなみに、母音で続く単語が女性形である場合、beauの女性形はbelleで、母音が衝突しませんので、ふつうにbelleをつけます。
le plus bel は最上級
最上級についてはこちらをどうぞ⇒⇒「まいにちフランス語」20:L42~最上級
接続法
on ait jamais eu à Paris
これは接続法過去という時制です。
直接法(ふだんの言い方)が事実を事実として言っているのであれば、接続法は、必ずしも事実としては言ってない言い方です。
カミーユはきょうはこれまでで一番美しい秋の一日だと思うけど、断定はしてない。だってこれが一番だなんて誰にも決められないから、と説明できるでしょうか。勝手に自分が頭の中で思っているから croire という動詞といっしょに出て来やすいです。
最上級のときは接続法を使うことになっている、という説明もあります。
接続法過去の形は、
avoir か être の接続法現在 + 過去分詞
C’est le plus beau château que j’aie visité.
これまで訪れた中で一番美しいお城だわ。
3つめのキーフレーズの il faut que ~しなければならない
はもう何度も出てきていますが、このあとも接続法です。
実現させたい気持ち⇒目的 というニュアンス
Il faut que nous pirations tout de suite.
私たちはすぐに出発しなければならない。
Il faut absolument que je rentre.
のrentre は直接法と活用が同じなので、ぱっと見、接続法とピンと来にくいです。
⇒「まいにちフランス語」45:L67 接続法現在 その1
⇒「まいにちフランス語」46:L68 接続法現在 その2
bon
これは、間投詞のように使う bon (よい)
Tu es prêt ? Bon partons.
準備できた? じゃあ、 出かけましょう。
日本語でも「よし!さあ、食べよう」などと言いますから、同じですね。
on va le boire ce café ?
のle は ce café のことです。
きょうの豆知識~ローマ数字
動画の最後で、カミーユが時計を見て、帰らなきゃ、と言うのですが、こちらがその時計
フランス語はラテン語がベースなので、今でもローマ数字がよく使われます。
多少慣れておくといいです。
1 I
2 II
3 III
4 IV
5 V
6 VI
7 VII
8 VIII
9 IX
10 X
11 XI
12 XII
I =1、V =5 、X=10 、
左にIを置くと-1(マイナス1)で IV は 4
右にIを置くと+1(プラス1) で VI は 6
という仕組み
こちらに詳しく書いています。
⇒ローマ数字(前編)~フランス語の数字【第52回】
★もっと「虎と小鳥のフランス日記」の記事を読みたい方は、目次からどうぞ⇒「虎と小鳥のフランス日記」目次 vol.6 第126話~150話
接続法の説明はちょっとむずかしかったかもしれないですね。
ビストロ・ヴィヴィエンヌは、今年の始めに虎と小鳥のパリ在住の受講生さんが新年会をやった場所です。
そのエピソードの記事を書いたときに、このレストランや、この店のあるギャラリー・ヴィヴィエンヌというパサージュのことを書いていますので、よろしければごらんください。
⇒第138話 虎と小鳥2014年パリ新年会・その1
⇒第139話 虎と小鳥2014年パリ新年会・その2
それでは次回の「虎と小鳥のフランス日記」の記事をお楽しみに。
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