ジョワイユー・ノエル

フレンチポップスの訳詞

メリー・クリスマス(ジョワイユー・ノエル):バルバラ(歌と訳詞)

きょうはクリスマス・イブなので、その名も、Joyeux Noël(ジョワイユー・ノエル)というバルバラ(Barbara)の曲を紹介します。

Joyeux Noël はフランス語で「メリー・クリスマス」という意味です。



ジョワイユー・ノエル:バルバラ

クリスマスの日に、アルマ橋の上で出会って恋に落ちる男女のことを歌っています。

2人とも、それぞれの恋人の家に向かうところだったのですが。

歌詞つきの動画です。

大人の恋の物語、という感じでしょうか。

1968年に発売された Le Soleil noir(ルソレイユノワール 黒い太陽)というアルバムに収録されていた曲です。

それでは訳詞に挑戦!

金曜日の午後10時になったばかり
その日はクリスマス・イヴだった。イヴを祝うために
彼はマドレーヌの家に向かっていた、アルマ橋の近くの
もし彼が来なかったら、彼女はさぞやがっかりするだろう
クリスマスを祝うために、クリスマスを祝うために

グリーンのベロアのタキシードの下に、白いタートルネック
大らかな気分で、ゆっくり歩いていた
セーヌ川にそって、口笛を吹きながら
マドレーヌの家で、楽しい時を過ごす予定だったから
楽しいクリスマス、楽しいクリスマス

金曜日の午後10時になったばかり
その日はクリスマス・イヴだった。イヴを祝うために
彼女はジャン・ピエールの家に向かっていた。アルマ橋の近くの
もし彼女が来なかったら、彼はさぞやがっかりするだろう
クリスマスを祝うために、クリスマスを祝うために

とっても上等な黒いブーツを履き、白い手袋をして
彼女は「愛してる」と言うために出かけていった。歌を歌いながら
セーヌ川にそって、ゆっくりと
ジャン・ピエールの家で、楽しい時を過ごす予定だったから
楽しいクリスマス、楽しいクリスマス

ところが、橋の上で2人は出会ってしまう
この2人、反対方向からやってきた
ブーツから手袋まですごくきれいな彼女を見た彼は
うっかり、浮気心になってしまった

彼女は彼のグリーンのタキシードと白いタートルネックが気に入り
冬の寒さの中、身震いしながら、彼に微笑んだ
こんばんは。私、ジャン・ピエールのところに行くところなの。アルマ橋の近くの。
こんばんは。僕はマドレーヌのところに行くところだったんだ。ここからすぐ近くの。

そして2人は、ユージェーヌの家に行った。クリスマスを祝うために
きらきら輝くツリーのもとで、2人はキスをした
幸せでいっぱいの彼女は、彼の腕の中に身を投げた
夜明けに、彼らは暖炉のそばで愛し合う
メリー・クリスマス、メリー・クリスマス

けれども、1週間後の金曜日
大晦日には、何もかもが新しく始まる
彼はマドレーヌの家に行く。ちょっとこそこそと
彼女はジャン・ピエールの家に行く。もちろん少し遅れて

もちろんアルマ橋のそばでけんかがあったわ
でも恋人たちにとってはそんなことはどうでもいいのよ
人が体験しないようなクリスマスを過ごした人たちだけど
元の鞘(さや)におさまるのはいいものよね
クリスマスのあとに。メリー・クリスマス

単語メモ

Pont de l’Alma  アルマ橋。パリにある橋。名前は、クリミア戦争のアルマの戦いにちなんでいます。

昔、ダイアナ妃の架空の墓となり、人々がやってきてお花が備えたりしていました。

詳しくはこちらの記事をどうぞ⇒パリ・マラソン~2013年「虎と小鳥のフランス日記」第96話

smoking  タキシード⇒2013年春夏ファッションのトレンドその6~スモーキング(タキシード)

bandoulière  (肩から斜めにかける)肩帯、肩ひも、負い革、つりひも
en bandoulière 肩から斜めに

avoir le cœur en bandoulière は イディオムで、être toujours disponible 「いつでも対応可能である」「いつでも、助ける用意ができている」といった意味です。

ここでは「大らかな気分で」と訳しておきました。

longer  ~に沿って行く、歩く

siffloter  軽く口笛を吹く

souveraine, souveraine  最高の

ganté  手袋をはめた

chantonner  歌を口ずさむ、鼻歌を歌う

au bout des dents 直訳は「歯のはしに」。ここは、gants と 韻を踏ませるためにdentsを持ってきたのだと思います。

vit < voir  単純過去

frissonner  身体が震える、身震いする

allèrent < aller  単純過去

fit < faire  単純過去

se faire  作り出す

creux  空洞、からだのくぼんだ部分

sournois  陰険な、腹黒い;表面に出ない

ma foi 確かに、もちろん

scène けんか、大騒ぎ

qu’est-ce que ça pouvait leur faire 彼らが何を気にするというのか⇒そんなことはどうでもいい

qu’est-ce que ça peut faire は「どうでもいい」

文法メモ:前未来形と大過去形

前未来形(Futur antérieur)

前未来は英語の未来完了にあたる形です。

未来のある時点を基準にして、その時よりも、前に終わっていることを伝える時制です。

仕事は8時までには終わっているだろう、というようなことを言いたいときに使います。

形は 助動詞の未来形+過去分詞 です。

Elle aurait eu tant de peine qu’il ne vienne pas
もし彼が来なかったら、彼女はすごくがっかりするだろう(きっちり訳すと、「がっかりしてしまっていただろう」といった感じですが、日本語的におかしいので、ふつうに「がっかりするだろう」にしました)。

詳しくは⇒前未来(ぜんみらい)という時制はどんな時に使うか。

大過去形(Plus-que-parfait)

大過去は過去完了で、過去のある時点までに終わっていることを伝える時制です。

きのうの8時までには仕事が終わっていた、と言いたい時は大過去形を使います。

きのうの8時は、現在からみると過去で、その時までには仕事が終わっていたからです。

形は、助動詞の半過去形+過去分詞 です。

Eux qu’avaient eu un Noël comme on n’en fait pas
人の過ごさないようなクリスマスを過ごした彼ら。クリスマスはもう終わっているので、大過去形になります。

日本語には時制がない、と言う人もいますが、時間軸はあまり意識せず、使っていますね。いや、意識はしているのでしょうが、その出来事が起きたいつ起きたか、そのタイミングのせいで、動詞の形が厳密に変わったりはしません。

だから、しゃべっているときより前なのか、後なのか、話題にしていることより前なのか後なのか、考える癖をつけると、フランス語が上達するんじゃないでしょうか。

というわけで、前未来や大過去は歌に出てくるたびに、しつこく説明しています。

バルバラの歌は物語性が強いので、時制の勉強に向いていると思います。



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☆行きずりの恋の歌
ミシェル・フュガンの『愛の歴史(Une Belle Histoire)』の歌と訳詞~時制の学習に最適です

****
今回はややひねったクリスマスの歌を紹介しました。

今年(2017年)の冬もタートルネックが流行っているらしいです。

それでは皆さま、Joyeux Noël !






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