苦手な人も多い(私もです)フランス語の数字を少しずつチェックしています。きょうは61から70まで。
21から69までパターンは同じ。10の倍数に1の位の数字を組み合わせます。70から10の倍数の作り方が少し変わります。
1の位の数字を知らない場合はこちらをどうぞ⇒【第12回】1(アン)~10(ディス)の復習
数字 61-70
数字 61
作り方は21、31、41、51と同じで「60と1」と書きます。
soixante et un
数詞として扱うときは常にsoixante et un
後ろに女性名詞が続くときは
soixante et une
※1990年の清書法では、soixante-et-un とトレデュニオンで結びます。
参考⇒【第24回】21 – 30
数字 70
今回初めて出てくるのは、70 soixante-dix ソワサーントディス
初めてと言っても70はこれまで出てきた単語の組み合わせ。
すなわち、70=60と10 と数え、2の数字をトレデュニオンで結びます。
発音はこちら
■派生語など
soixante-dixième ソワサントティジエム 70番目の、70分の1の
■soixante-dixを使った表現、文章
Il a plus de soixante-dix ans.
彼は70歳を超えている。
à la page soixante-dix du livre
この本の70ページに
guerre de soixante-dix
1870年の戦争=普仏戦争
数字 61から70
62からはsoixanteと1の位の数字をトレデュニオンでつなぎます。
61 soixante et un
62 soixante-deux
63 soixante-trois
64 soixante-quatre
65 soixante-cinq
66 soixante-six
67 soixante-sept
68 soixante-huit
69 soixante-neuf
70 soixante-dix
発音はこちらで確認を。
69 année érotique
歌詞に数字69と70が出てくる曲をご紹介します。
曲のタイトルは 69 année érotique
Soixante-neuf année érotique 69年はエロティックな年 という意味です。
邦題は『69年はエロの年』らしいです。
せめて、69年はエロティックな年、とか、69年の官能、愛の航海、とかできなかったんでしょうかね?前にちょっとふれた、サンディ・ショウの「恋のウエイトリフティング」という邦題と同じくらい、担当さんの投げやりな態度を感じます。
「恋のウエイトリフティング」のこと⇒歌と訳詞:恋はみずいろ L’Amour est bleu ~ヴィッキー
歌はセルジュ・ゲンズブールです。リフレインの部分はジェーン・バーキン。
では動画をどうぞ
冒頭の歌詞は
Gainsbourg et son Gainsborough
Ont pris le ferry-boat
De leur lit par le hublot
Ils regardent la côteIls s’aiment et la traversée
Durera toute une année
Ils vaincront les maléfices
Jusqu’en soixante-dixSoixante-neuf année érotique
Soixante-neuf année érotique
ゲンズブールと彼のゲンズボローは
フェリーに乗った
2人はベッドで、丸窓から
海岸を眺めている
2人は愛しあい、船の旅は
1年中続いた
2人は魔力を打ち負かした
70年になるまでずっと
69年 エロティックな年
69年 エロティックな年
単語メモ:
hublot 船の丸い窓 舷窓(げんそう)
côte 海岸 ですが、脇腹という意味もあるので、お互いのからだを見てる、ということもほのめかしていると思います。
そうやって考えると、丸窓はのぞき窓のようでもあります。
traversée (海や川を)渡ること、航海、船(空)の旅
vaincront < vaincre 負かす、征服する maléfice 悪魔の呪文、まじない、魔力 映画「マレフィセント」のmaleficent という単語と語源は同じだと思います。 歌詞はこちら⇒Jane Birkin – 69 Annee Erotique Lyrics | SongMeanings
この曲が収録されているアルバムです。
この続きはこちら⇒フランス語の数字【第29回】71 – 80
★セルジュ・ゲンズブール関連記事もどうぞ
歌と訳詞:Laisse tomber les filles~フランス・ギャル(娘たちにかまわないで)
★このシリーズを最初から読む方はこちらからどうぞ⇒フランス語の数字【第1回】~0(ゼロ)
先週シャーロット・ゲンズブールの曲を紹介したので、今回はご両親に登場していただきました。
シャーロットの曲⇒【第27回】51 – 60
この歌の発売された2年後に、シャーロットが生まれています。
ジェーン・バーキンとセルジュ・ゲンズブールが出会いは、1969年公開のSlogan(スローガン)という映画の共演がきっかけです。
ジェーン・バーキン(1946生)はイギリス人で、1968年に前の結婚(しかしすぐに離婚した)でもうけた女の赤ちゃんと一緒にフランスにやってきました。
当時、セルジュ・ゲンズブール(1928-1991)はフランスではすでに有名スター。オーディションで選ばれたジェーン・バーキンは、ほとんど無名だったので、彼は怒ったそうです。「オレの相手役がこれかよ?」という感じで。
しかも、ジェーンのフランス語も今いちだったので、その点もセルジュは、気に入りませんでした。
そのせいかどうか、当時の歌では、ジェーンは、あまりたくさんフランス語をしゃべっていませんね。
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