フランスのシンガーソングライター、クララ・ルチアーニ(Clara luciani)の、Les fleurs という曲を紹介します。
落ち込んだときは、花を見れば、私は元気になれる、という歌です。
Les Fleurs
3分27秒、スタジオライブのようです。
シンプルでいい歌だと思います。
それでは、訳詞に挑戦!
Quand tout fout le camp
Quand tout est décevant
Quand rien n’est à sa place
Pas même moi
Quand tout me lasse
Quand tout est dégueulasse
Quand rien ne vaut la peine
Pas même moi
★Je pense aux fleurs
Qui sont parfaites
Qui n’ont pas d’autre rôle que de l’être
Je pense aux fleurs
Et c’est bête
Mais j’envie leur beauté muette★
Quand les faits divers
Me donnent des insomnies
Que rien ne me guérit
Pas même toi
Quand je cherche un sens
À ma longue errance
Que rien ne me soulage
Rien ne me séduit
★~★ refrain
Que mon cœur implose
Qu’on me morde mes pensées
M’enivre comme une vague
Prête à m’avaler
Quand je suis coincée
Dans un corps trop étroit
Que je sens l’univers
Se refermer sur moi
★~★ refrain
作詞・作曲:クララ・ルチアーニ
花々
何もかもがだめになるとき
何もかもが期待はずれに終わるとき
何もかもが場違いなとき
自分自身すらも
何もかもにうんざりするとき
何もかもが嫌なとき
何もかもが何の価値もないとき
自分自身さえも
☆そんなとき、花のことを考える
花は完璧よ
ただそこにあるだけ
花のことを考える
ばかみたい
でも、花の無言の美しさにあこがれるの☆
いろいろなことのせいで
眠れないとき
何も苦しみをいやしてくれないとき
あなたですらも
意味を探しているとき
自分の長いさまよいの
何も私を楽にしてくれないとき
何にも興味がもてない
☆~☆ 繰り返し
こころが破裂するとき
考えごとでさいなまれて
波のように酔う
飲み込まれそうになる
身動きできないとき
きゅうくつな体の中に
世界が私をとじこめる気がするとき
☆~☆ 繰り返し
単語メモ
foutre le camp (話)だめになる、消え失せる
décevant 失望させる、期待はずれの
à sa place ふさわしい場所/地位/位置に
se lasser 飽きる、うんざりする
dégueulasse (話)ひどい、不快な、ひどく嫌な
valoir la peine de + inf. ~するに値する、するだけの価値がある
muet 口がきけない
guérir (病人、病気)を治す
une errance 彷徨(ほうこう)
imploser (ブラウン管などが)内側に破裂する、内破する
mordre ~をかむ;~を傷つける、侵す
enivrer ~を酔わせる
se refermer sur ~を捕まえる、閉じ込める
■意訳した部分
Qui n’ont pas d’autre rôle que de l’être
(花は)そこにあること以外の役割を果たしていない⇒花はただそこにあるだけ
Rien ne me séduit 何も私を誘惑しない⇒何にも興味が持てない
きょうのプチ文法:que
quand 「~するとき」 という接続詞がたくさんでてきますが、ときどき、que のときもあります。
que は、quand, lorsque の意味で使われることがあるので、すべて quand として訳しています。
que は先行する接続詞(句)の代理をしたり、いろいろな接続詞(句)の意味をもつときがあるため、文脈を見て、意味をとればいいでしょう。
先行する接続詞の代理をしている例文を書いておきます(辞書より)。
Il vous recevra quand il rentrera et qu’il aura déjeuné. 帰ってきて昼食を終えたら、彼はあなたにお会いするでしょう。
Comme la maison était petite et qu’il n’y avait pas de jardin, nous avons renoncé à avoir un chien. 家がせまくて庭もなかったので犬を飼うのはあきらめた。
Si tu es sage et qu’il fasse[fait]beau, nous sortirons. いい子でいて、お天気もよかったら外へ出かけよう。
クララ・ルチアーニについて
1992年7月10日生まれ。フランスのシンガーソングライター。南フランスのマルティーグで生まれ、 マルセイユ郊外のセプテム・レ・ヴァロンで育つ(Wikiより)。
両親はコルシカ島出身。
2010年にLa Femme(ラ・ファム)の女性ボーカルとして活動開始。
前回、La Femmeの曲を紹介しました⇒Septembre(9月):La Femme(ラ・ファム)~歌と訳詞
その後グループを離れ、いろいろな人と音楽活動を続け、2017年にコンパクト盤を発売。
2018年、4月6日、ソロとして初めてのアルバム、Sainte-Victoireを発売。
このアルバムが好評で、なんかの賞も取っています。
クララさんは、とても背が高いので(180センチ以上あるらしい)、モデルの仕事もしています。
楽器はギターを演奏。
Sainte-Victoireは、日本でも発売されています。
■花に関係あるほかの曲■
Jardin Secret (秘密の庭):ピエール・ラプサット(歌と訳詞)
Le pouvoir des fleurs(花のちから)ロラン・ヴルズィ(歌と訳詞)
ダリダの Le temps des fleurs (花の時代):歌と訳詞
フランソワーズ・アルディ、Mon amie la rose(バラのほほえみ)の訳詩
Tant que vivray(花咲く日々に生きるかぎり)~クローダン・ド・セルミジの訳詞
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つらいことがあったとき、花のみならず、木や森、野原、海、空など自然を見ると、元気が出ますね。
自然は人間を癒やしてくれると思います。
ときに、恐ろしい災害となって人間を襲いますが。
Pen さん、こんにちは。
プチ文法que 、なるほど!いつも何故que が出てくるのか、疑問が解決されました。ありがとうございます!
フランス語のきれいな歌詞を、きれいな日本語にいつも訳されていて感心しております。
今日もこの歌を聞いてやすみます。。。
P.S ひとつまえのコメントですがフルネームを書いてしまってので削除おねがいします。
わたさん
こんにちは。コメントありがとうございます。
いや、私の訳はそんなにきれいではないと思いますが、
楽しんでいただければ何よりです。
まえのコメントは削除しました。
それでは、また遊びに来てください。
pen